OTTO/SANYO FMT-450
¥42,800(1973年頃)
解説
FMT-650の姉妹機にあたるFM/AMチューナー。
IF回路にはOTTOが新たに開発したリップルレス・リニア・フェイズフィルターを搭載しています。
このリニアフェイズフィルターはリップルが小さく、帯域幅に比べてリニアフェイズの範囲が十二分に広いという特長を持っています。このため、従来のセラミックやクリスタルなどのソリッドステートフィルターに比べて位相特性が良く、リップルが存在せず、しかも完全な調整ができ、スプリアスが無く、減衰度が良好などの優れた特性を実現しています。
フロントエンド部にはFETと周波数直線型4連バリコンを搭載しています。
MPX回路にはダブルバランス型ICディモジュレーターを使用しています。
AMチューナー部には3連バリコンや同調式RF増幅を採用しており、選択度やS/N比の向上を図っています。
電波が弱く、雑音が多いFMステレオ放送で重宝するマルチプレックスノイズフィルターを搭載しています。
FMアンテナ入力切換スイッチを搭載しており、通常は0dB、FM電波が強すぎる時は-20dBすることでより快適な受信が可能です。
FMミューティング機能を搭載しています。
FMチューニング・メーターとシグナルレベルメーターを搭載しています。
FMマルチパス端子を搭載しており、オシロスコープやシンクロスコープに接続してマルチパス妨害を受けない最良のアンテナ位置が決められます。
FMディスクリート4チャンネル放送に備えたFM MONO端子を搭載しています。
テープデッキに直接録音できるTape rec録音端子を搭載しています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
受信周波数 | 76MHz~90MHz |
感度(IHF) | 1.9μV |
キャプチャーレシオ | 1.0dB |
実効選択度 | 50dB |
SN比 | 70dB |
イメージ妨害比 | 85dB |
IF妨害比 | 100dB |
スプリアス妨害比 | 95dB |
AM抑圧比 | 55dB |
高調波歪率 | 0.2% |
ミューティング感度 | 25μV可変 |
アンテナ入力アッテネーター | -20dB |
アンテナインピーダンス | 300Ω平衡 75Ω不平衡 |
<FM MPX部> | |
セパレーション | 40dB(1kHz) 30dB(20Hz~15kHz) |
周波数特性 | 20Hz~15kHz |
キャリアリーク抑圧比 | 65dB |
SN比 | 65dB |
高調波歪率 | 0.4% |
<AMチューナー部> | |
受信周波数 | 535kHz~1605kHz |
感度 | 200μV/m(バーアンテナ) |
選択度 | 35dB |
SN比 | 50dB |
イメージ妨害比 | 65dB |
IF妨害比 | 65dB |
歪率 | 0.6% |
アンテナ | フェライトバーアンテナ |
<総合> | |
出力レベル/インピーダンス | Rec out:700mV/3kΩ Valiable:0~1V/1kΩ |
電源コンセント | 電源スイッチ非連動:1系統、200W |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 16W(定格) |
外形寸法 | 幅420x高さ130x奥行330mm |
重量 | 7.3kg |