SANSUI TU-S507X
¥38,000(1984年発売)
解説
基本性能と使いやすさを追求したFM/AMチューナー。
4連相当のフロントエンドを採用しています。
ここでは、アンテナ入力をフローティング受けとし、外部からのノイズの混入を防ぐと同時に、RFアンプにはデュアルゲートMOS
FETを採用することによって直線性に優れた歪の少ない設計としています。
また、局発部ではFETバッファによってAM抑圧比を大幅に改善しています。
IF段には群遅延特性に優れたリニアフェイズ型高選択度セラミックフィルターを採用しています。
FM8局、AM8局の計16局のプリセットメモリー機能を搭載しています。
また、プリセットスキャン機能によってメモリーされている局を1~8まで順次呼び出すことができます。1局ごとに約4秒間ずつ自動的に停止するため、放送内容の確認が可能です。
リチウム電池と大容量コンデンサーを併用したメモリーバックアップ機能によって5年以上の長寿命メモリーを可能にしています。
ラストワンメモリー機能を搭載しており、パワーオフ時にセットされていた局を次のパワーオン時に自動的に呼び出せます。
基準周波数を可聴帯域より高い25kHzに設定したパルススワロー方式を採用しており、SN比を改善しています。
AMチューナー部にはFETバッファを搭載しており、受信感度を向上させています。
さらにアンテナ部には、電界性のノイズに強く、感度の高い大型ループアンテナを採用しています。
フローティング・サーキット・システムを導入しており、FM用とAM用のアンテナを専用コイルによってバランス受けとすることで外部からの影響を排除しています。
また、AM部は出力もバランス方式としています。
AMチューナー部をFMチューナー部と完全に分離することで高品質化を図っています。
AMプリエンファシス放送に対応しています。
弱電界時に効果的なFMノイズキャンセラーを搭載しています。
スタティックドライブのFL管を採用することでノイズ発生を抑えています。
極性表示付きACコードを採用しています。
ブラックとシルバーの2種類のカラーバリエーションがありました。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
受信周波数 | 76.0MHz~90.0MHz |
実用感度(IHF) | mono:10.8dB(旧IHF:0.95μV) |
50dB感度 | mono:16.0dBf stereo:36.0dBf |
高調波歪率(IHF、80dBf、wide、1kHz) | mono:0.05% stereo:0.06% |
SN比(85dBf) | mono:86dB stereo:80dB |
周波数特性 | 20Hz~15kHz ±0.5dB |
キャプチュアレシオ | 1.0dB |
選択度 | 60dB |
ステレオセパレーション | 50dB(1kHz) 40dB(50Hz~10kHz) |
イメージ妨害比 | 80dB以上 |
IF妨害比 | 100dB以上 |
スプリアス妨害比 | 100dB以上 |
AM抑圧比 | 65dB以上 |
サブキャリア抑圧比 | 65dB以上 |
アンテナインピーダンス | 300Ω平衡 75Ω不平衡 |
<AMチューナー部> | |
受信周波数 | 531kHz~1602kHz |
実用感度 | 48dB/m(251μV/m) |
SN比 | 50dB |
イメージ妨害比 | 45dB |
IF妨害比 | 40dB |
選択度 | 35dB |
高調波歪率 | wide:0.5% |
<総合> | |
出力レベル | 0.775V |
メモリーバックアップ | 5年以上 |
定格消費電力(電気用品取締法) | 10W |
外形寸法 | 幅430x高さ51x奥行261mm |
重量 | 2.8kg |