SANSUI SP-35
¥17,800(1台、1973年頃)
解説
リスニングルームでの聴感を重視した設計思想に基づいて開発された2ウェイスピーカーシステム。
低域には20cmのコーン型ユニットが採用されています。
このユニットは、超低域までの伸び、ダンピングの向上、2ウェイ独特の中域のへこみを解消することを焦点として開発されています。
高域には1.9cmのドーム型ユニットが採用されています。
ドーム部は特殊繊維を用いたソフトドーム型となっており、やわらかで聴きやすい音質を実現しています。
また、ボイスコイルにはC.C.A.W.(銅被膜アルミ線)を採用し、コイルの軽量化、電導性の向上に成功しています。
ネットワークは、LとCによる12dB/octとなっています。
コイルには大型の鉄芯E型を採用しており、さらにパラレル抵抗を入れ、直流制動をかけることで、スピーカー負荷時の共振などによる音質の悪化を防ぐなどの注意が払われています。
エンクロージャーは、サンスイが新たに開発した硬質チップボードを多層構造で使用し、バッフルボードも裏板も完全密着した一体組立て方式としています。
さらに、スピーカー前面にアコースティックディフューザーを設けており、全帯域にわたりランダムに音を拡散させ、高域の刺激をなくした聴きやすい設計となっています。
仕上げは、天然の檜材を使用したカーブド格子のグリルが取り付けられており、エンクロージャーはウォルナット天然木を使用したオープンポア仕上げとなっています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
ユニット | 低域用:20cmコーン型 高域用:1.9cmドーム型 |
周波数特性 | ノーマル・リスニングルーム:40Hz~20000Hz 無響室:45Hz~20000Hz |
許容入力 | 35W |
インピーダンス | 8Ω |
出力音圧レベル | 90dB/W/m(新JIS) |
クロスオーバー周波数 | 5000Hz、12dB/oct |
外形寸法 | 幅298x高さ462x奥行230mm |
重量 | 8.0kg |