SANSUI SR-323
¥35,000(1976年頃)
解説
SR-525の性能やデザインを引き継いだベルトドライブプレイヤーシステム。
駆動方式にはベルトドライブ方式を採用しており、駆動モーターに4極シンクロナス型モーターを用いて303mm径のアルミ合金ダイキャスト製のターンテーブルを駆動しています。
また、モーターサスペンションなどの駆動部、電源切替や速度切替機構のメカニズムは機械強度の高いジュラコン材を用いてサブシャーシにユニット化しています。これにより安定動作を得るとともに機械強度を向上しています。
トーンアームには高感度S字型パイプアームを採用しています。
このアームは垂直方向の支持に単純構造で強度が高く、耐久性の良いナイフエッジサポート方式を採用しています。また、水平方向は摩擦抵抗の少ない精密スチールボールを用いたアッセンブリー軸受を採用しています。
さらに、SR-323のトーンアームは部分共振対策が施されており、アームホールド部やベース部に強度の高い材質である亜鉛合金を使用し、大型ワッシャーで確実にキャビネットに固定しています。また、パイプアーム内部に特殊ダンプ材を挿入し、共振などの有害なハウリングに対処しています。
カートリッジにはMM型カートリッジであるSV-42を採用しています。
また、カートリッジを取り付けてあるヘッドシェルはアームフィンガーを含めた一体化構造のアルミダイキャスト製となっており、部分共振を防いでいます。
キャビネットにはソリッドボードキャビネットを採用しています。
これは音響用として開発されたハウリングマージンの大きな新素材で、内部損失が大きく、モーター部分を刳り抜いた構造となっており、プレイヤー全重量の約2/3がキャビネット重量となっています。
また、床からの直接振動対策として脚部にインシュレーターを装備しています。
出力コードにはPin-Pin方式を採用しています。
このコードは40pF/mの低容量タイプとなっており、高域特性が良好で、専用カートリッジに交換することで4チャンネル再生にも対応できます。
ダストカバーには着脱可能なフリーストップ式を採用しています。
糸吊り式のインサイドフォースキャンセラーを搭載しています。
半固定式のラテラルバランサーを搭載しています。
直読式のバランスウェイトを装備しています。
単独型アームリフターを搭載しています。
アーム高さ調整機構を搭載しており、5mmの範囲で調整できます。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
駆動方式 | ベルトドライブ方式 |
モーター | 4極シンクロナス型 |
定格回転数 | 33・1/3および45rpm |
ターンテーブル | 303mm径アルミ合金ダイキャスト |
ワウフラッター | 0.06%以下(WRMS) |
SN比 | 50dB以上 |
<トーンアーム部> | |
トーンアーム | スタティックバランスS字型パイプアーム 針圧直読式 内蔵型インサイドフォースキャンセラー 4端子プラグインヘッド式 |
実効長 | 220mm |
オーバーハング | 17.5mm |
<カートリッジ部> | |
型式 | MM型(SV-42) |
周波数特性 | 10Hz~22kHz |
出力電圧 | 3.5mV(1kHz、50mm/sec) |
負荷インピーダンス | 47kΩ |
適正針圧 | 1.2~2.0g |
針先 | 0.5milダイヤ針(SN-42) |
<総合> | |
定格消費電力 | 10W |
外形寸法 | 幅469x高さ150x奥行370mm |
重量 | 8.4kg |