SANSUI CD-α917XR
¥160,000(1993年発売)
解説
サンスイの技術を投入して開発されたリファレンスCDプレイヤー。
DAC部には新開発の18bit分解能ダブルMASH D/Aコンバーターを搭載しています。
デジタル信号の読み取り精度を高め同相雑音を除去することで、SN比を大幅に向上させるとともに、高域における歪の上昇を解決するための改善を図っています。さらに、ゼロクロス歪やノンリニア歪の発生も原理的に解消しており、微小レベルの再生能力を向上させています。
また、この方式では読取ったディスクの信号をバランス動作でデジタル処理しています。このため、反転アンプを必要としないため、位相ズレが起こらず、ノイズの影響を受けにくいバランス出力が可能です。
電源部にはデジタル系とアナログ系にそれぞれ専用トランスを搭載しており、双方の回路を完全に分離しています。さらに、マイコン部、DAC、駆動系、ディスプレイ、アナログ系など各回路に対して独立15電源方式を採用しており、給電を個別に行うクローズドサーキットとすることで相互干渉によって発生する音質劣化を防いでいます。
また、低倍率のアルミ箔を使用した電解コンデンサーを採用するなど完成度を向上させています。
内部構造には従来からのセンターメカレイアウトを採用しており、さらに中央の駆動部をシールドすることで他の回路から分離させる新開発の純銅製センター・ドームを装着しています。これにより、ボディの最適重量バランスを確保するとともに、安定性と剛性を強化し、モーター駆動時の振動や共振を最小限に抑えています。また、デジタル信号のピックアップ部に貴意するノイズの遮断や、電源部のラジエーション、回転するディスクの風圧防御などの効果を発揮しています。
プレイヤー内部の共振を抑えるため、ボンネットの塗装には銅粉を混ぜた特殊塗料を採用しています。
また、外部からの振動は楕円インシュレーターによってカットしています。さらに、底板とインシュレーターの間など主要部分にテフロンシートとテフロンテープを多数使用し、背面パネルやセンターチャンネルも銅メッキとするなど、筐体の防振対策を充実させています。
パーツには厳選したものを採用しています。
CD-α917XRには、シルミックスーパーゴールドコンデンサー、金メッキリードのGSGフィルムコンデンサーとRMG抵抗、Saフィルムコンデンサー、特殊スチロールコンデンサーをはじめ、金メッキリードや防振処理を施したパーツを採用sいています。
また、CDメカもプレイシャーシを銅メッキ処理したり、テフロンをしようするなど、細部まで防振対策を徹底しています。
音質の劣化を抑えたデジタル・アッテネーターを採用しており、パワーアンプとダイレクト接続した場合でもプレイヤー側で0dB~-26dBのレベルコントロールが行えます。
また、設定ボリュームレベルから無音(-∞dB)までフェードイン/アウトさせることも可能です。
バランス・サーボシステムとバランス・ローパスフィルターを採用しています。
ピークサーチ機能を搭載しており、ディスクのピークポイントをレベル表示して5秒間再生することができます。
ノーマル出力とバランス出力に加え、ON/OFFスイッチ付きの光・同軸デジタル出力を搭載しています。
ディスプレイのON/OFF機能を搭載しています。
オートスペース、オートポーズ機能を搭載しています。
後追いメモリー機能、ミュージックスキャン、5ウェイ・リピートなどの機能を搭載しています。
光沢仕上げのリアルサイドウッドを装備しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
D/Aコンバーター | 18bit分解能MASH DAC2基 |
周波数特性 | DC~20kHz ±0.3dB |
高調波歪率(1kHz) | 0.0022% |
ダイナミックレンジ | 98dB以上(EIAJ) |
ワウ・フラッター | 測定限界値以下 |
SN比 | 110dB以上(EIAJ) |
出力電圧 | 2V(Normal&Balance) |
定格消費電力 | 18W |
外形寸法 | 幅466x高さ126x奥行391mm |
重量 | 14.1kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |