SANSUI SEVEN
¥126,000(1972年頃)
解説
サンスイが、持てる技術のすべてを結集し、音の名機を目指して作られたステレオレシーバー。
メインアンプ部には全段直結OCLピュア・コンプリメンタリーと、さらに大出力、小出力時の歪特性の劣化を防ぐ定電流駆動方式を採用しています。
これにより、大きな音でも小さな音でも、歪が少なく重低音から高音まで高品位な音質を実現しています。
プリアンプ部の、イコライザー回路には厳選した低雑音トランジスタを3段直結構成にしたNF型を採用しており、優れた過渡応答、RIAA偏差を得ています。
また、トーン回路は、ロータリスイッチ式で、サンスイ独自のトリプルトーンコントロールにより低、中、高域を自由に調整出来ます。
チューナー、プリアンプには、電圧を安定させる安定化電源を、また、メインアンプには、電源変動、負荷変動に対し安定な定電流駆動方式、2段差動増幅回路を採用しています。
また、トランジスタとスピーカーの保護には、新設計のリレー回路と4本の速断ヒューズを設け、安全性の対策を講じています。
4チャンネルステレオ化が楽しめる4チャンネルアダプター専用端子を搭載しています。
この機能を利用しない場合はテープデッキを接続して、録音、再生、テープのリプリントができます。
テープ独特のノイズを減少させ、快適な録音、再生が楽しめるノイズ・リダクション・アダプターを接続出来ます。
プリとメインアンプ部の分割使用ができ、マルチアンプ方式へと発展させることが可能です。
ローフィルター、ハイフィルター、ラウドネススイッチ、ステレオとモノラルの切替えが出来るモードスイッチなどの昨日を搭載しています。
スピーカーは3組の接続ができ、セレクターの切替でA、B、C、A+B、A+C、OFFの6通りが選択できます。
歪最小、S/N最大の受信ができるよう、精密同調点がとれるシグナルメーター、センターチューニングメーターの2メーター方式を採用しています。
局間ノイズを遮断するために、ミューティング回路を内蔵しています。
スイッチの切替えで電波の弱い局を選び出すことも可能です。
普通の300Ω平衡型のアンテナ入力端子のほかに、遠距離や雑音の多い場所で使用すると効果的な同軸ケーブル用の75Ω端子も搭載しています。
機種の定格
型式 | FM/AMレシーバー | ||||
<FMチューナー部> | |||||
受信周波数 | 76MHz~90MHz | ||||
感度(IHF) | 1.8μV | ||||
全高調波歪率 | stereo:0.5%以下 | ||||
S/N比 | 63dB以上 | ||||
選択度 | 60dB以上 | ||||
ステレオセパレーション | 40dB以上(400Hz) | ||||
<AMチューナー部> | |||||
受信周波数 | 535kHz~1605kHz | ||||
感度(バーアンテナ) | 46dB/m | ||||
<アンプ部> | |||||
定格出力 |
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全高調波歪率 | 0.3%以下(定格出力、メインアンプ) | ||||
混変調歪率 | 0.3%以下(定格出力、SMPTE、70Hz:7kHz=4:1、メインアンプ) | ||||
パワーバンドウィズ(IHF) | 10Hz~50kHz(8Ω) | ||||
周波数特性(メインアンプ) | 15Hz~40kHz、±1dB | ||||
ハム及びノイズ | 90dB以上(IHF、メインアンプ) | ||||
入力感度/インピーダンス (1kHz) |
Phono(最大許容入力100mV、THD 0.5%以下):2.5mV/50kΩ AUX、Tape Monitor、4ch Adaptor:150mV/50kΩ Main Amp:800mV/50kΩ |
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出力電圧 | Tape Monitor(Din):30mV (Phone、Pin):150mV |
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トーンコントロール | Bass(3dBステップ):±15dB(20Hz) Midrange(1dBステップ):±5dB(1.5kHz) Treble(3dBステップ):±15dB(20kHz) Loudness:+10dB(50Hz)、+8dB(10kHz) Low Filter:-10dB(50Hz、12dB/oct) High Filter:-10dB(10kHz、12dB/oct) |
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<総合> | |||||
外形寸法 | 幅440x高さ140x奥行328mm | ||||
重量 | 14.3kg |