SANSUI QRX-3000
¥99,800(1973年頃)
解説
新開発のQSバリオマトリックス回路を内蔵し、あらゆる4チャンネル方式に対応した4チャンネルレシーバー。
QSシンセサイザー/デコーダー部には新開発のQSバリオマトリックス回路を内蔵しています。
QSバリオマトリックス回路はスクエアマトリックスや位相シフターなどで構成されており、セパレーションや音質の改善を図りつつ自然な音場創成を重視しています。
新開発のQSバリオマトリックス回路では入力信号のマトリックス係数を瞬間的に変化させることで指向性がよりはっきりするようソースを制御し、セパレーションを向上させています。理論的にQSバリオマトリックス回路はマトリックス係数の制御レベルの選定により、各チャンネル間のセパレーションが無限大に得られます。しかし、音楽再生の観点から聴感上の最適のレベルに調整しています。この制御には入力信号の位相を検出する位相弁別器を使用しています。
アンプ部のイコライザーアンプには2段直結NF回路を採用しています。
チューナー部にはデュアルゲートMOS型FETと精密3連バリコンを採用しています。
また、IF部にはセラミックフィルター4素子2段構成とICを採用しており、感度や選択度を高めています。
電源部には定電圧回路を使用しています。
4チャンネルの効果の選べるファンクションスイッチを搭載しています。
各種4チャンネルコントロール機能を搭載しています。
ヘッドホンジャックはフロントとリアの単独使用が可能です。
24.QSシンセサイザー/デコーダー部 27.電源部 30.トーンコントロール 33.ロー/ハイフィルター 36.FM/AM選局間チューニングツマミ 39.テープモニタースイッチ |
25.アンプ部 28.電源スイッチ 31.バランスコントロール 34.ファンクションスイッチ 37.ラウドネススイッチ |
26.チューナー部 29.ヘッドホンジャック 32.ボリュームスイッチ 35.セレクタースイッチ 38.FMミューティング |
機種の定格
型式 | 4チャンネルレシーバー |
<シンセサイザー部> | |
シンセサイザー/デコーダー | サンスイQSレギュラーマトリックス回路 (QSバリオマトリックス回路内蔵) |
<プリメインアンプ部> | |
ミュージックパワー(IHF、1kHz) | 100W(4Ω) |
実効出力 | 15W/15W/15W/15W(8Ω、各ch動作、1kHz) 8W+8W+8W+8W(8Ω、4ch動作、20Hz~20kHz) |
全高調波歪率(定格出力時) | 0.5%以下 |
混変調歪率(定格出力時) | 0.5%以下(70Hz:7kHz=4:1 SMPTE) |
パワーバンドウィズ(IHF) | 20Hz~30kHz |
周波数特性 | 30Hz~30kHz |
入力感度/インピーダンス | Phono:2.5mV/50kΩ(定格出力時、1kHz) |
Phono最大許容入力 | 100mV(全高調波歪率0.5%以下) |
ハム及びノイズ(IHF) | Phono:70dB以上 |
<FMチューナー部> | |
感度(IHF) | 2.5μV |
選択度 | 50dB以上 |
全高調波歪率 | mono:0.5% stereo:0.8% |
SN比 | mono:60dB以上 |
ステレオセパレーション | 35dB以上(1kHz) |
キャプチャーレシオ(IHF) | 2.5dB以下 |
イメージリジェクション | 45dB以上 |
<AMチューナー部> | |
感度 | 50dB/m(バーアンテナ) |
選択度 | 25dB以上 |
<総合> | |
使用半導体 | トランジスタ:88個 ダイオード:50個 FET:3個 IC:1個 ツェナーダイオード:1個 |
消費電力 | 62W(定格) 110VA(最大) |
外形寸法 | 幅505x高さ140x奥行330mm |
重量 | 11.5kg |