SANSUI AU-X11
¥275,000(1982年頃)
解説
iインテグレーテッドアンプの理想形態を追求し、音に徹した技術の全てを投入して開発されたマスターインテグレーテッドDCアンプ。
パワー段にはスーパーFF&ダイヤモンド差動回路を採用しています。
スーパーFFシステムはNFBとフィードフォワードを結合したもので、理論的にパワー段で発生するあらゆる歪をキャンセルします。このシステムの構造は、NFBで歪を低減するとともに、その歪成分検出作用によりプリドライブ段の後で歪成分を抽出、フィードフォワード回路を形成しているエラーコレクションアンプで朱信号回路と同様に歪打消し信号を増幅し、出力で2つの信号を合成しています。また正確かつ安定したサミングネットワークの採用でサミングポイントを一致させています。
ダイヤモンド差動回路は、トランジスタをちょうどダイヤモンドの形に組んだ構造をしており、ドライブ段の電流マージンが無限に大きくとれることで、ドライブ段の高速応答性を実現しています。
イコライザーアンプ部は、ローノイズ・ハイ・gmのデュアルFETの採用やダイアモンド差動回路を採用することで音質追及がされています。
さらに、DCサーボ構成を採用しています。
MCヘッドアンプ部は、片ch14石FET、左右独立専用電源方式プッシュプル入出力のDCアンプ構成を採用しています。
電源部には、電力増幅段用に大型トロイダルトランス、電圧増幅段用に大型EIトランスを採用しており、パワーステージ、プリドライブステージ、フラットアンプ/イコライザー、MCヘッドアンプ左右完全独立方式8電源構成となっています。
銅メッキシャーシやNM素子、ウッドボンネット、銅メッキビスなどフラックスフリーを徹底しています。
機種の定格
型式 | マスターインテグレーテッドDCアンプ |
実効出力(10Hz~20kHz) | 160W+160W(8Ω) |
全高調波歪率(10Hz~20kHz、実効出力時) | 0.004%以下(8Ω) |
出力帯域幅(IHF、両ch動作) | 5Hz~100kHz(8Ω) |
周波数特性(1W) | DC~300kHz +0 -3dB |
SN比 | Phono MM:91dB Phono MC:77dB Tuner:110dB |
入力感度/インピーダンス | Phono MC high:85μV/30Ω Phono MC low:270μV/100Ω |
最大許容入力 | MM:330mV MC:40mV |
RIAA偏差(MM、rec out) | 20Hz~20kHz ±0.2dB |
ハイフィルター | 16Hz(-3dB、6dB/oct) |
定格消費電力(電気用品取締法) | 400W |
外形寸法 | 幅515x高さ197x奥行450mm |
重量 | 28.0kg |