SANSUI AU-α999DG
¥135,000(1989年頃)
解説
MASH方式をベースに開発されたNEWリニア&ダイレクトD/Aコンバーションシステムを搭載したプリメインアンプ。
MASH方式は、水晶発振器による周波数を変換の基準としたD/A変換方式で、高次オーバーサンプリングと3次のノイズシェーピングにより、デジタル信号を瞬時に高精度のアナログ信号に変換し、ゼロクロス歪やノンリニア歪の発生が原理的に起きないという特徴を持っています。
AU-α999DGでは、MASH方式の高い精度と、インテグレーテッドアンプにふさわしい柔軟性を両立するため、水晶発振器に近い精度をそなえ、さらにロックレンジが広いリチウム・タンタレート素子を採用し、独自のリニア&ダイレクトD/Aコンバーションシステム(L.D.C.S)としています。
New L.D.C.Sでは、周辺回路からトータルなグレードアップをはかり、SN比をさらに向上しています。
電源部では、デジタル部とアナログ部を徹底して分離するため、デジタル/アナログ回路にそれぞれ専用のトランスを搭載しています。
さらに、アナログ系には大容量トランスをはじめ、64φ高性能低倍率電解コンデンサーを採用して、音楽のベーシックな部分を形成する中低域の伸びを確保しています。
アンプ部には、アースを基準としないバランス回路を採用し、独自のノウハウを注ぎ込んだα-Xバランス・サーキットを採用しています。この回路はバランス動作によって回路自体がノイズや歪をキャンセルしています。
さらに−側と+側が専用アンプを持った4アンプ構成により、+と−の両方向から同じ条件でドライブするプッシュプル方式となることで、低歪率な再生を可能にしています。
電源部を中央に置き、パワーユニットを左右対称に配置するツイン・モノラル・コンストラクションを採用しています。これにより、デジタル回路部を左チャンネルユニットの外側にシールドして配置し、さらにアナログ入力部は右チャンネルユニットの外側にシールドして配置されるため、デジタル部とアナログ部は明確に分離されています。
リモートコントローラーが付属しており、ボリュームのアップダウンやトータル11系統の入力ソース切り替えが、リスニングポジションで可能です。
ソースダイレクトオペレーション、レックセレクター、ダイレクトアクセスロータリースイッチなどの機能を搭載しています。
金メッキ入力端子、極性表示付極太電源コード、ACアウトレットを採用しています。
機種の定格
型式 | α-Xバランスド・インテグレーテッドアンプ |
<デジタル部> | |
周波数特性 | 4Hz~20kHz ±0.5dB |
SN比 | 108dB以上(EIAJ) |
高調波歪率 | 0.003%以下 |
デジタル入力レベル | 0.5Vp-p/75Ω |
光入力 | 660nm(発光波長) |
<パワーアンプ部> | |
実効出力(10Hz~20kHz、両ch駆動) | 110W+110W(6Ω) 95W+95W(8Ω) |
ダイナミックパワー | 280W(2Ω) 220W(4Ω) 155W(6Ω) |
全高調波歪率(実効出力時) | 0.003%以下(8Ω) |
混変調歪率 | 0.003%以下(8Ω) |
ダンピングファクター | 150(8Ω) |
周波数特性(1W) | DC~200kHz +0 -3dB |
TIM歪(SAWTOOTH) | 測定限界値以下 |
スルーレイト | 180V/μsec |
ライズタイム | 0.6μsec |
<プリアンプ部> | |
入力感度/インピーダンス(1kHz) | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:300μV/100Ω CD、Tuner、Line、Tape/DAT1、2、3:150mV/20kΩ |
Phono最大許容入力 | MM(THD 0.01%):210mV MC(THD 0.1%):21mV |
周波数特性 | Phono MM:20Hz~20kHz ±0.2dB CD、Tuner、Line、Tape/DAT1、2、3:DC~200kHz +0 -3dB |
SN比 | Phono MM:88dB以上 Phono MC:70dB以上 CD、Tuner、Line、Tape/DAT1、2、3:110dB以上 |
トーンコントロール | Bass:±6dB(50Hz) Treble:±6dB(15kHz) |
サブソニックフィルター | 16Hz(-3dB)、6dB/oct |
ラウドネス | +6dB(50Hz)、+4dB(10kHz) |
<総合> | |
定格消費電力 | 250W |
外形寸法 | 幅468x高さ163x奥行450mm |
重量 | 19.6kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RS-1130 |