SANSUI AU-α907L Extra
¥250,000(1989年頃)
解説
オーディオ専用トランジスタのLAPTを採用したLExtraシリーズの最上位プリメインアンプ。
ローレベルでのリニアリティを向上するため、新たにオーディオ専用に開発されたLAPT(Linear
Amplification Power Transistor)を搭載しています。
LAPTは純銅材を採用しており、ボンディングワイヤーまで徹底して非磁性化することで磁気歪の発生を排除しており、これにより遮断周波数を大幅に改善して広帯域化するとともに、電流増幅率のリニアリティとスイッチング特性も向上しています。
回路構成には-Xバランス回路を採用しています。さらに、初段のFETをカスケード接続としたNEWダイアモンド差動回路により、優れた高域特性を獲得しています。
電源部を中央に置き、大型ヒートシンカーにマウントされたパワーアンプ部を左右対称に分離して配置したツイン・モノラル・コンストラクションを採用しています。これにより、音質に悪影響を及ぼす振動源の干渉を断ち切り、優れた音像定位を獲得しています。
AU-α907L Extraでは無振動・無共振をより徹底するため、純銅無垢の大型インシュレーターや、LAPTアブソーバー、トランスベース等の純銅パーツを採用しています。
電源部はバランス電源構造となっており、アースから独立したクローズドループとする事で様々な悪影響を抑えています。
また、高密度充填材を封入した新開発の大型トランスや、電源コンデンサー、ファーストリカバリーダイオードなども新開発のカスタムメイドのものを採用し、低インピーダンス化、ハイスピード化を実現しています。
コンデンサー、抵抗、半導体、コイルなど音楽信号が直接通過するパーツを中心に、パーツのひとつひとつに至るまで厳選したパーツを採用しています。
イコライザー部には本格的なディスクリート構成のフォノイコライザーを搭載しています。
バランス入力を搭載しています。
パワーアンプ・ダイレクトやソースダイレクト、レックセレクターなどの機能を搭載しています。
ボリュームには6連ディテントボリュームを搭載しています。
機種の定格
型式 | α-Xバランスド・NM-LAPT・アンプ |
<パワーアンプ部> | |
実効出力(20Hz~20kHz、 両ch駆動) |
190W+190W(6Ω) 160W+160W(8Ω) |
ダイナミックパワー | 580W(2Ω) 390W(4Ω) 310W(6Ω) |
全高調波歪率(実効出力時) | 0.003%以下(8Ω) |
混変調歪率 | 0.003%以下(8Ω) |
ダンピングファクター | 150(8Ω) |
周波数特性(1W) | DC~300kHz +0 -3dB |
入力感度/インピーダンス | 1V/3kΩ(1kHz) |
SN比(Aネットワーク) | 120dB以上 |
TIM歪(SAWTOOTH) | 測定限界値以下 |
スルーレイト | 200V/μsec |
ライズ・タイム | 0.5μsec |
<プリ部> | |
入力感度/インピーダンス (1kHz) |
Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:300μV/100Ω CD、Tuner、Line、Tape/DAT1、2、3:150mV/20kΩ |
Phono最大許容入力 | MM(THD 0.01%):250mV MC(THD 0.1%):25mV |
周波数特性 | Phono MM:20Hz~20kHz ±0.2dB CD、Tuner、Line、Tape/DAT1、2、3:DC~300kHz +0 -3dB |
SN比 | Phono MM:90dB以上 Phono MC:75dB以上 CD、Tuner、Line、Tape/DAT1、2、3:110dB以上 |
トーンコントロール | Bass:±5dB(50Hz) Treble:±5dB(15kHz) |
サブソニックフィルター | 16Hz(-3dB)、6dB/oct |
ラウドネス | +4dB(50Hz)、+3dB(10kHz) |
<総合> | |
定格消費電力 | 400W |
外形寸法 | 幅472x高さ164x奥行450mm |
重量 | 33.0kg |