SANSUI AU-α607NRA
¥108,000(1997年発売)
解説
Ultimate α-Xバランス回路を搭載したプリメインアンプ。
Ultimate α-Xバランス回路では、ドライバー段の電流マージンを従来の2倍に高めAクラス動作とすることにより、入力から出力に至る伝送・増幅過程の全てで、オーディオアンプにとって理想的な動作環境を実現しています。さらにドライバー段には位相反転無しで+−出力を取り出せるNEWダイアモンド差動回路を搭載しており、瞬間的な入力信号に対する優れた電流供給能力を得て、TIM歪の発生を抑えています。
また、出力段のL/Rの+側と−側に計4つの専用アンプを配し、±両方から同条件でスピーカーをダイナミックにドライブするNM-LAPTシングルプッシュプル方式を採用しています。
電源部にはNEW α-Xバランス電源方式を採用しています。
出力段をバランス型クローズに、初段を上下対称バランス型定電流電源にし、さらにトランス2次側も別巻線とすることで、アースから完全独立のクローズドループ構成を実現しています。これにより音質に悪影響を与える電源のアンバランス電流を防いでいます。
また、高音質用の箔を使用した低倍率の電源用電解コンデンサーなどのカスタム部品を採用しています。
シャーシ構造にはツインモノラルコンストラクションやアイソレーテッドメカニカルフィードバックなどを採用し、相互干渉を抑えています。
また、AU-α607NRAでは、振動の最大発生源である電源トランスの取り付けをシャーシからフローティングし、電源系の振動をシャーシに伝えない構造とすることで機械的な干渉を排除しています。
また、楕円形状のインシュレーターを採用しています。
ヒートシンクの振動を抑えるため、振動の発生を極小に抑える新形状の放熱器を開発し、共振作用を効果的に分散させ、電源系の振動と音楽信号の干渉を抑えています。
CD、Lineに対応したパワーアンプダイレクト入力機能を搭載しています。
ボリュームには6連ディテントボリュームを採用しています。
機種の定格
型式 | インテグレーテッドアンプ |
<パワーアンプ部> | |
実効出力(10Hz~20kHz、 両ch同時動作) |
100W+100W(6Ω) 80W+80W(8Ω) |
全高調波歪率(実効出力時) | 0.003%以下(8Ω) |
混変調歪率 | 0.003%以下(8Ω) |
ダンピングファクター | 150(8Ω) |
周波数特性(1W) | DC~300kHz +0 -3dB |
入力感度/インピーダンス | 1V/10kΩ(1kHz) |
SN比(Aネットワーク) | 120dB以上 |
ダイナミックパワー | 250W(2Ω) 200W(4Ω) 140W(6Ω) |
TIM歪(SAWTOOTH) | 測定限界値以下 |
スルーレイト | 180V/μsec |
ライズタイム | 0.6μsec |
<プリアンプ部> | |
入力感度/インピーダンス (1kHz) |
Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:300μV/100Ω CD、Tuner、Line、MD/Tape1、Tape2:150mV/20kΩ |
Phono最大許容入力 | MM(THD 0.01%):210mV MC(THD 0.1%):21mV |
周波数特性(1W) | Phono MM:20Hz~20kHz ±0.2dB CD、Tuner、Line、MD/Tape-1、Tape-2:DC~200kHz +0 -3dB |
SN比(Aネットワーク) | Phono MM:88dB以上 Phono MC:70dB以上 CD、Tuner、Line、MD/Tape-1、Tape2:110dB以上 |
トーンコントロール | Bass最大変化量:±6dB(50Hz) Treble最大変化量:±6dB(15kHz) |
サブソニックフィルター | 16Hz(-3dB)、6dB/oct |
ラウドネス | +6dB(50Hz) +4dB(10kHz) |
<総合> | |
定格消費電力 | 220W |
外形寸法 | 幅432x高さ165x奥行450mm |
重量 | 18.0kg |