解説　

AU-111と同じ設計意図から生まれたオールシリコントランジスタ・プリメインアンプ。

出力段にはC・E分割型位相反転回路を使用し、全シリコン・トランジスタ化を実現しています。
これにより、シリコントランジスタによる優れた高域特性とリニアリティを得られています。

初段から最終出力段までの全増幅回路をNFアンプで構成しており、周波数特性、歪、SNを改善しています。

トーンコントロールには3dBステップのアッテネーターを使用した2段NF型を採用しています。
また、トーンセンターでは完全にフラットな特性が得られるようになっています。

出力端子がショートした場合でもパワートランジスタが破損しないように、サンスイ独自の純電子式PSC(保護)回路が採用されています。
AU-777ではさらにパワートランジスタに速断ヒューズを組み合わせてより安全を保障する二重安全保護装置を採用しています。

プリアンプ部とパワーアンプ部を別々に使用することが出来ます。
このため、プリアンプ出力端子にチャンネルデバイダーを接続し、パワーアンプを追加すれば、マルチ･アンプシステムとしても利用が可能です。

Phono入力端子を2系統搭載しており、Phono1が47kΩ、Phono2が100kΩに設計されています。
これによりカートリッジの負荷抵抗などで使い分けが可能です。

センターチャンネル出力端子を搭載しており、フラット出力と200Hzハイカット出力の2回路が設けられています。

テープのスピードに応じて切替が可能なテープイコライザーを搭載しています。

CRフィードバック方式のローフィルターとハイフィルターを搭載しています。

ラウドネスコントロール、テープモニター、プレゼンススイッチ、ヘッドホンジャック、ミューティングスイッチなどの機能を搭載しています。

機種の定格

ソリッド・ステート・プリメインアンプ
<パワーアンプ部>
ステレオ実効出力(両ch駆動)	25W+25W ±1dB
実効出力	30W/30W ±1dB
ミュージックパワー	70W ±1dB
全高調波歪率	0.5%以下
混変調歪率(60Hz:7kHz＝4:1)	0.8%
パワーバンドウィズ(IHF、歪率0.5%)	20Hz～50kHz
周波数特性	20Hz～100kHz ±1dB(常用出力時)
チャンネルセパレーション	50dB
ハム及び雑音(IHF、クローズドサーキット)	100dB
入力感度(実効出力、1kHz)	1V
入力インピーダンス	300kΩ
負荷インピーダンス	8Ω～16Ω
ダンピングファクター	24(8Ω)
センターチャンネル出力	フラット出力:9.5V ハイカット出力:1V(fo＝200Hz)
プレゼンス	50Hz、+6dB(fo＝125Hz)
<プリアンプ部>
出力電圧	最大:5V 定格:1V(180Ω)
全高調波歪率	0.1%(定格出力電圧)
周波数特性	20Hz～70kHz +0.5dB～-1.5dB
ハム及び雑音(IHF)	Phono1、2:80dB(クローズドサーキット) Tape Head 19cm/sec:85dB(クローズドサーキット) AUX1、2:85dB(オープンサーキット)
入力感度/インピーダンス(1kHz)	Phono1:2mV/47kΩ Phono2:2mV/100kΩ Tape Head 19cm/sec:1.5mV/200kΩ Tape Head 9.5cm/sec:1.3mV/200kΩ AUX1、2、Tape Monitor:140mV/100kΩ
録音出力(Tape Rec)	Phono1、2:入力に対して37dB(70倍) Tape Head 19cm/sec:入力に対して39dB(90倍) Tape Head 9.5cm/sec:入力に対して41dB(110倍)
トーンコントロール	Bass:20Hz ±15dB(3dBステップ) Treble:20kHz ±15dB(3dBステップ)
ラウドネスコントロール(Volume-30dB)	50Hz:+8dB、10kHz:+5dB
ハイフィルター	20kHz、-22dB
ローフィルター	20Hz、-21dB
ミューティング	-20dB(20Hz～20kHz)
モードスイッチ	Stereo(Norm、Rev) Mono(L、R)
<総合>
使用半導体	トランジスタ:26個 ダイオード:8個 サーミスター:4個 S.C.R:1個
電源電圧	AC100V/117V/220V/240V、50Hz/60Hz
消費電力	最大:165VA(AC240V、50Hz/60Hz)
外形寸法	幅435x高さ155x奥行334mm
重量	12.3kg
別売	ウッドケース(￥4,150)