ROTEL RA-2020
¥65,000(1970年代後半頃?)
解説
DC方式を採用したプリメインアンプ。
パワーアンプ部にDC方式を採用しています。
DCパワーアンプ部の初段には特性の揃ったデュアルFETを採用しており、ピュアコンプリメンタリーOCL回路と相まって、優れた音質を実現しています。また、DCアンプで問題となる中点電位のドリフトについては、各段において電源変動を抑え、ペア特性を向上させて安定性を高めています。
A級アンプの音質の良さを生かし、かつ大出力を得ることの出来るAB級動作方式を採用しています。
通常時はA級動作で、大きなパワーを必要とする大信号時には自動的にB級動作に切替ります。
素材や部品をはじめプリント基板のデザインやシールドコードの配置にいたるまで徹底的に突き詰めることで低歪率を実現しています。
保護回路として、エレクトロ・キャリー・コントロールASO(安全動作領域)回路とDCフィードバック・パワーリミット回路を搭載しています。エレクトロ・キャリー・コントロールASO回路は、リレー作動によって、アンプのトランジスタとスピーカーを保護しています。また、DCフィードバック・パワーリミット回路は、過負荷に対して素早く動作し、トランジスタを保護しています。
LEDによるピークインジケーターを搭載しています。チャンネル当り13個のLEDを採用し、パワーをデジタルに置き換えて素早い表示を実現しています。
インジケーター表示は感度切替(-20dB)機構とOFFスイッチが装備されているため、小音量時にも読取りを容易にし、また不必要な時にはインジケーターを消しておくことも可能です。
MCヘッドアンプを搭載しています。
RA-2020に採用されたヘッドアンプは、入力部にローノイズFETによる3段パラレルカップルド回路を採用しています。
イコライザーアンプ部には、初段をA級差動、出力段をプッシュプルとしたIC回路を採用しています。
トーンコントロール回路にはDCアンプ方式を採用しています。また、トーンディフィートスイッチにより、トーン回路をキャンセルし、フラットなバッファアンプとして動作させることも可能です。
サブソニックフィルターとスーパーソニックフィルターを搭載しています。
金メッキ処理された端子を採用しています。
フロントパネルはEIJ規格ラックマウントタイプとなっています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
<パワーアンプ部> | |
定格出力(両ch駆動) | 85W/ch(4Ω、1kHz) 60W/ch(8Ω、20Hz~20kHz) |
全高調波歪率 | 0.02%(定格出力時、20Hz~20kHz) |
混変調歪率 | 0.02%(定格出力時、8Ω) |
周波数特性(1W/ch、8Ω) | 2Hz~160kHz +0 -3dB |
入力感度/インピーダンス | 1V/50kΩ |
ダンピングファクター(8Ω) | 50(20Hz~20kHz) 80(1kHz) |
S/N比(IHF-Aネットワーク・ショート) | 100dB |
クロストーク(10kHz) | 57dB |
<イコライザー部> | |
高調波歪率 | Phono MAG:0.006% Phono MC:0.008% |
RIAA偏差(20Hz~20kHz) | ±0.5dB |
入力感度/インピーダンス | Phono1 MAG:2mV/50kΩ Phono2 MC:200μV/150Ω |
最大許容入力(1kHz、THD0.5%) | Phono MAG:200mV Phono MC:5mV |
<プリアンプ部> | |
高調波歪率 | 0.01%(定格出力時、20Hz~20kHz) |
周波数特性 | 5Hz~120kHz |
S/N比(IHF-Aネットワーク) | Tuner、Aux:92dB Tape monitor:92dB |
残留雑音(ボリューム最小時) | 8μV、100dB |
入力感度/インピーダンス | Tuner、Aux:150mV/50kΩ Tape monitor:150mV/50kΩ |
最大許容入力(1kHz、THD0.5%) | Tuner、Aux:15V Tape monitor:15V |
スルーレート | 30V/μS |
スクエアウェーブライズタイム | 3μS |
<コントロール特性> | |
コントロール幅 | Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
スーパーソニックフィルター | 24kHz、12dB/oct |
サブソニックフィルター | 15Hz、12dB/oct |
<総合> | |
最大消費電力 | 450W |
外形寸法 | 幅482x高さ143x奥行328mm |
重量 | 13kg |