QUAD 405-2
¥198,000(1986年頃)
解説
405をベースに改良を加えたステレオパワーアンプ。
405-2では405をベースに改良が加えられており、負荷の変動に対して大幅に駆動能力を増しています。
また、通常のロードライン保護回路によって起る問題点を解決するためQUAD独自の保護回路を搭載しています。これにより、ショートに対してもスムーズにトランジスタの安全動作範囲内に異常電流を落として保護します。さらにアンプ内部のトラブルによるスピーカー破壊防止のスピーカー保護回路とも一体になっています。
QUADが開発したカレント・ダンピング回路を採用しています。
この回路は、電圧増幅と同時に微小信号時の電力供給を受け持つシングル出力の小出力純A級アンプと、ダンパー回路と呼ばれる完全B級動作のプッシュプル回路から構成されています。小信号時は小出力純A級アンプ部から負荷に電流が供給され、信号レベルが大きくなるとダンパー回路が動作し負荷に大きな電流が供給されます。
小出力純A級アンプ部は入力信号と出力信号との誤差を常に検出・補正し出力段のすべての歪をキャンセルしています。しかも電力損失が少なく、アイドリング調整や温度補償、オフセット調整が不要となり、経時安定性にも優れています。
405-2には前期モデルと後期モデルがあったようで、後期モデルでは外観がグレー仕上げに変更されています。
機種の定格
型式 | ステレオパワーアンプ |
※両チャンネルを同時に駆動した場合の補償値です。 | |
出力及び歪率 (8Ω負荷、サイン波入力) |
0.01%以下(100Hz、100W出力時) 0.01%以下(1kHz、100W出力時) 0.01%以下(10kHz、100W出力時) |
出力内部インピーダンス | 0.03Ωと直列に3.3μH |
オフセット電圧 | 7mV以下 |
周波数特性(1kHz基準) | 低域:20Hzにて-1dB 高域:20Hzにて-0.1dB、50kHzにて-3dB |
入力感度 | 0.5V(8Ω負荷、100W出力時) |
入力インピーダンス | 20kΩ/220pF |
スルーレート | 0.1V/μs |
最大入力限度 | 入力信号が+20dBまでなら瞬時に復帰します。 |
クロストーク (1kΩの入力負荷時) |
80dB(100Hz) 70dB(1kHz) 60dB(10kHz) |
SN比 | -96dB(A補正時) -93dB(補正なし) |
保護回路 | 電流制御回路によって電気的に動作。 ピーク出力電流8.5A、出力ショート時3.1Aに制限します。 長時間にわたって両出力が同時にショートされるとオーバーヒートし、故障の原因となります。 |
電源 | AC100~130V/200~250V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 30W~350W(入力レベルによる) |
外形寸法 | 幅340.5x高さ115x奥行195mm |
重量 | 9kg |