Pioneer PAX-30F
¥16,000(1969年頃)
解説
PAX-20F、PAX-25Fの後に発表されたFシリーズの30cm2ウェイ同軸型スピーカー。
ウーファー、トゥイーターともに完全に独立した磁気回路とボイスコイルを持つ同軸型構造となっています。
低域には30cmコーン型ウーファーを採用しています。
コーン部には、クロスエッジコーンを採用しており、コーンのエッジ部に布を使い、特殊なダンプ剤を塗布することで、低音域の再生限界を引き下げています。
ボイスコイルには軽質量のアルミ線を使用しており、非直線歪を極力少なくするように巻幅を広くとっています。これによりボイスコイルは常に一定の駆動力が加わるため、歪を少なく抑えています。
ダンパーには、大きくゆったりしたコルゲーション付のものをしようしてます。
高域にはホーン型トゥイーターを採用しています。
振動系には、ポリエステル樹脂を過熱成形したダイアフラムを採用してます。
ホーン部には、アルミダイキャストによる長方形開口のエクスポーネンシャルホーンを採用しており、縦位置に取り付けることで水平方向の指向性を高めています。また、ホーン開口部はウーファーコーンに対して軸上からずらすことで、干渉による歪を低減しています。
ネットワーク部は、ウーファーの高域減衰特性がシャープであるため、トゥイーター側に12dB/octのネットワークを挿入するだけの構造となっています。
外観には軽合金キャスティングが採用されています。
機種の定格
型式 | 30cm2ウェイ同軸型スピーカー |
入力インピーダンス | 8Ω、16Ω |
最低共振周波数 | 23Hz~32Hz |
再生周波数特性 | fo~16kHz |
最大入力 | 35W |
定格入力 | 25W |
出力音圧レベル | 102dB/W |
等価質量 | 38g |
Qo(fo=27Hz) | 0.43 |
クロスオーバー周波数 | 2.5kHz |
総磁束 | ウーファー:194,300maxwell トゥイーター:25,000maxwell |
磁束密度 | ウーファー:9,500gauss トゥイーター:10,700gauss |
取付穴寸法 | 330又は280mm |
バッフル開口 | 296又は260mm |
外形寸法 | 直径342x奥行251mm |
重量 | 4kg |