Pioneer PAX-25A/PAX-10A
¥8,400(1960年代後半頃?)
解説
独立したツィーターを搭載した25cm2ウェイ同軸型スピーカーユニット。
型名は初期はインチサイズを型番に用いたPAX-10Aとして販売されましたが、後期はセンチサイズを用いたPAX-25Aに変更されました。
PAX-25Aはウーファーユニットの内側にツィーターユニットを収めた形状となっており、磁気回路はフラックスを共通にしているだけで他は全てが独立した形状となっています。
これにより、ダブルコーン型やツィーターのエッジをウーファーコーンでサポートした同軸型で起こっていた歪を抑え、特性の改善を実現しています。
ウーファー部のコーン紙にはAPC方式を採用しています。
APC方式では従来のコーン紙に比べてコーン紙の質量を少なくし、ヤング率が大きく適当な内部損失を持つより理想的な振動板を実現しています。このコーン紙とエッジ部の特殊処理による制動によって中域のピークやディップ、低域の共振峰の平坦化を図っています。
また、磁気回路を構成する軟鉄にはカーボン含有量0.087%以下の材料を使用しており、リーケージフラックスが最小になるよう設計されています。
ネットワーク部にはメタライズドペーパーコンデンサを採用しています。
このコンデンサはツィーターのボイスコイルに直列に挿入されています。
機種の定格
型式 | 25cm2ウェイ同軸型スピーカー |
インピーダンス | 16Ω |
最低共振周波数(fo) | 45Hz~60Hz |
再生周波数特性 | 35Hz~16kHz |
最大許容入力 | 10W |
出力音圧レベル | 96.4dB/W(PAX-10Aのカタログ) 101dB/W(PAX-25Aのカタログ) |
総磁束 | 105,000maxwell(PAX-10Aのカタログ)
ウーファー:123,000maxwell(PAX-25Aのカタログ) ツィーター:15,500maxwell(PAX-25Aのカタログ) |
磁束密度 | ウーファー: 8,000gauss(PAX-10Aのカタログ) 10,000gauss(PAX-25Aのカタログ) ツィーター:10,000gauss |
等価質量 | 17.0g |
バッフル開口 | 220φmm |
取付穴位置 | 241φmm |
外形寸法 | 直径256x奥行131mm |
重量 | 3.2kg(PAX-10Aのカタログ) 3.3kg(PAX-25Aのカタログ) |