オーディオの足跡

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TX-8900の画像
 解説 

Recレベルチェック機能を搭載したAM/FMステレオチューナー。

フロントエンド部には、周波数直線型の5連バリコンと、低雑音のデュアルゲートMOS FET(RF Amp.x2、Mixerx1)を搭載してます。雑音指数の低いFETの使用や、次段のIF増幅器利得を大きくしていることなどにより、感度の改善を実現しています。

局部発振回路にバッファー回路を設けてあり、安定度が向上し、強電界の隣接局があるような場合にも引き込み現象が無く、ドリフトなども抑えられています。

IF部は、位相特性の優れた2素子セラミックフィルター6個、差動増幅IC7個による構成で、8段リミッターがかけられいます。また、制御系のIF検波回路をIF増幅器とは別系統にするなどにより安定した動作を実現しています。

IF部の検波器には、TX-9900に使用されているものと全く同じ超広帯域直線検波器が採用されています。
この検波器は6MHzもの帯域幅を持ち、しかも検波効率が高いため、歪の低減やSN比の面で有利で、音質の向上に寄与しています。

MPX部はPLL方式を採用しています。PLLは温度などの変化があっても、セパレーション特性を劣化させないため、安定した特性を得ています。
また、シャープな特性のローパスフィルターを内蔵しており、FM録音時のビート妨害や混変調を防いでいます。

レコーディングレベルチェック機能を搭載しており、これを動作させることにより、チューナーのsy通力に440Hzの信号音が約1.3秒感覚で、FM50%変調時と同じでレベルで出てきます。この信号がデッキのメーターで-2~0dBあたりに位置するようにレベルを合わせれば、ほぼ正しい放送レベル設定となります。
その他にも、この信号音はスピーカーの位相合わせや左右音量のバランスチェックなどに活用が可能です。

2段階切換式のミューティング回路を搭載しています。この回路は電源ミューティングもかねているため、電源on/off時のノイズもありません。

AM部には周波数直線型の3連バリコンが使われ、専用ICやセラミックフィルターを採用しています。

弱電界でのステレオ受信時に生じやすい高域ノイズを消すMPXノイズフィルターを搭載しています。

固定と可変の2系統の出力端子を搭載しています。また、マルチパス端子や4chMPX端子を搭載しています。

機種の定格
型式 AM/FMステレオチューナー
<FMチューナー部>
回路方式 MOS FET RF2段、5連バリコン、8段リミッター、
超広帯域検波器、PLL MPX
実用感度 mono:2.5μV(S/N50dB)/1.5μV(IHF)
stereo:35μV(S/N50dB)
S/N mono:80dB
stereo:75dB
高調波歪率
mono: 0.15%(100Hz)
0.15%(1kHz)
0.15%(10kHz)
stereo: 0.2%(100Hz)
0.2%(1kHz)
0.5%(10kHz)
キャプチャーレシオ 1.0dB
実効選択度 85dB(400kHz)
55dB(300kHz)
セパレーション 40dB以上(1kHz)
35dB以上(50Hz~10kHz)
周波数特性 50Hz~10kHz +0.2 -0.5dB
20Hz~15kHz +0.2 -1.5dB
イメージ妨害比 110dB以上
IF妨害比 110dB以上
スプリアス妨害比 110dB以上
AM抑圧比 55dB
キャリアリーク抑圧比 65dB
ミューティング動作レベル 5μV/22μV
アンテナ 300Ω平衡型、75Ω不平衡型
<AMチューナー部>
回路方式 同調型RF1段、3連バリコン
実用感度 300μV/m(バーアンテナ)
15μV(IHF)
選択度 40dB
S/N 50dB
イメージ妨害比 65dB以上
IF妨害比 85dB以上
<総合>
出力レベル/インピーダンス Fixed:650mV/5kΩ
Variable:70mV~2V/3.5kΩ
4ch MPX:400mV/2.5kΩ
使用半導体 トランジスタ:34個
FET:3個
IC:11個
ダイオード他:23個
ACアウトレット 電源スイッチ非連動:1系統
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 18W(定格)
外形寸法 幅420x高さ150x奥行365mm
重量 9.1kg