Pioneer TX-80
¥42,800(1971年頃)
解説
ハイファイ受信に重点を置いて設計されたチューナー。
フロントエンドにFET(電界効果トランジスター)と4連バリコンによる高周波2段増幅回路を採用することで、弱電界地域においても雑音や歪の少ない受信を図っています。
IF部には3個のセラミックフィルターを使用した5段増幅回路を採用しています。
MPX部は回路にスイッチング方式を採用しており、ICと温度や湿度の変化に強い完全密閉型トランス類を組合わせたパーツ構成となっています。
また、弱電界地域に於いてステレオ受信時に発生しやすいノイズは、セレクタースイッチに連動して働くノイズフィルターによってカットしています。
AM部は、同調型高周波増幅回路とセラミックフィルターを使用したIF回路を採用しています。
また、高級AGC回路を採用しています。
方向を広範囲にかえられる新機構のフェライトバーアンテナを搭載しています。
シグナルストレングスとセンターチューニングの2つのメーターを搭載しています。
FMミューティングスイッチを搭載しており、不快な局間ノイズを綺麗にカットできます。
AMとFMが独立した出力レベルコントロールを搭載しています。
FMマルチパス端子を搭載しており、パイオニアのステレオディスプレイ(SD-100、¥108,000)やオシロスコープを接続し、ブラウン管上にあらわれる波形を観測し、マルチパス妨害を受けないアンテナの位置や方向、高さを決めることが出来ます。
Tape Rec端子を搭載しています。
機種の定格
| 型式 | AM/FMステレオチューナー |
| <FMチューナー部> | |
| 実用感度 | 1.8μV(IHF) |
| キャプチャーレシオ | 2.0dB(IHF) |
| 実行選択度 | 70dB以上(IHF) |
| イメージ妨害比 | 90dB以上(82MHz) |
| IF妨害比 | 100dB以上(78MHz) |
| スプリアスレスポンス | 100dB以上(82MHz) |
| AM抑圧比 | 50dB以上 |
| S/N比 | 70dB以上 |
| 高調波歪率 | mono:0.4%以下(100%変調) stereo:0.5%以下(100%変調) |
| 同調指示器 | 2メーター方式(シグナル、チューニング) |
| ミューティング | ON-OFF可能 |
| ステレオセパレーション | 40dB以上(1kHz) |
| 残留キャリアーレベル | 50dB以上 |
| アンテナ | 300Ω平衡型 75Ω不平衡型 |
| 付属回路 | ステレオ-モノ自動切換え マルチパス端子 MPXノイズフィルター |
| <AMチューナー部> | |
| 実用感度 | 10μV(IHF) |
| イメージ妨害比 | 80dB以上(1000kHz) |
| IF妨害比 | 70dB以上 |
| S/N比 | 50dB以上(30%変調、74dB入力にて) |
| アンテナ | フェライトバーアンテナ搭載 |
| 同調指示器 | メーター指示 |
| <低周波部> | |
| 出力電圧 | FM:最大2.4V~最小80mV(100%変調) AM:最大2.4V~最小80mV(100%変調) |
| 録音出力 | FM:750mV(端子開放、1kHz、100%変調) AM:750mV(端子開放、1kHz、100%変調) |
| 付属回路 | 出力レベルコントロール(AM/FM) |
| <総合> | |
| 定格消費電力 | 25W |
| 外形寸法 | 幅430x高さ145x奥行345mm |
| 重量 | 7.5kg |