Pioneer F-570
¥42,800(1980年発売)
解説
ワンタッチでスピード選局や、プリセットチューニングが出来るデジタルシンセサイザーチューナー。
FM/AMそれぞれ6局のプリセットが可能で、希望局を同調し、メモリースイッチと選局スイッチを押せばメモリーが完了します。
UP/DOWNのチューニングノブを押すだけで希望局を呼び出すことが出来ます。
ノブの上を押せば高い周波数、下を押せば低い周波数へ、FMでは100kHz、AMでは1kHzごとのマニュアル操作が可能です。
ラストワンメモリー機構を内蔵しており、スイッチを消したあともバックアップ電源回路が働いているため、再びスイッチを入れたときに、同じ放送局が受信できます。
正確で安定性の高い受信を目指し、信頼性の高いクォーツロック回路を採用しています。
水晶発振器のもつ高い精度を応用し、FMでは100kHz、AMでは9kHzの間隔で配置された周波数を同調ズレを起こすことなく正確に受信します。
また、一度同調した周波数はロックされているため、安定度は高いものとなっています。
フロントエンド部は妨害排除能力を高めた設計となっています。
高性能バリキャップを厳選使用した3連相当の構成と、カスケード結合のジャンクションFET採用によるRF部という構成になっています。
優れた受信性能を得るために、IF部にはリニアフェイズ・セラミックフィルター(2素子x2)を採用し、優れた選択度を得るとともに、歪・セパレーションに関する郡遅延特性の平坦化を達成しています。
さらに、検波部には新Quadrature検波器を採用しています。
MPX部にはダイレクトスルーMPXを採用しています。
これは、信号はそのまま出力され、不必要な信号はダイレクトにアースに落とす、パイオニア独自のスイッチング方式で、トランジスタのもつ非直線性や、スイッチング時に発生する雑音、歪の影響を受けないため、クリアなステレオ信号が得られます。
AM部には強入力特性に優れた3段構成のAGC回路や高利得のIF回路を採用しています。
スイッチONで330Hzの基準信号を発振する、RECレベルチェックを内蔵してます。
送信レベルの変動にも自動的に追従するパイロット信号オートキャンセル回路を内蔵しています。
機種の定格
型式 | FM/AMデジタルシンセサイザーチューナー |
<FMチューナー部> | |
S/N比50dB感度 | mono:3.5μV、新IHF 16.2dBf stereo:39.7μV、新IHF 37.2dBf |
実用感度 | mono:1.9μV、新IHF 10.8dBf |
SN比(85dBf入力時、新IHF) | mono:75dB stereo:71dB |
高調波歪率(85dBf入力時) | mono:0.06%(100Hz)、0.06%(1kHz)、0.1%(10kHz) stereo:0.08%(100Hz)、0.08%(1kHz)、0.25%(10kHz) |
キャプチャーレシオ | 1.0dB |
実効選択度(新IHF) | 57dB(400kHz) |
ステレオセパレーション | 50dB(1kHz) 40dB(50Hz~10kHz) |
周波数特性 | 20Hz~15kHz +0.2 -1.0dB |
イメージ妨害比 | 50dB |
IF妨害比 | 90dB |
スプリアス妨害比 | 80dB |
AM抑圧比 | 60dB |
サブキャリア抑圧比 | 55dB |
ミューティング動作レベル | 20μV(25.2dBf) |
アンテナ入力インピーダンス | 300Ω平衡型 75Ω不平衡型 |
<AMチューナー部> | |
実用感度 | バーアンテナ:300μV/m 外部アンテナ:15μV |
選択度 | 30dB |
SN比 | 45dB |
イメージ妨害比 | 30dB |
IF妨害比 | 60dB |
<総合> | |
出力レベル | FM(100%変調):650mV AM(30%変調):220mV |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 12W |
外形寸法 | 幅420x高さ60x奥行376mm |
重量 | 4.6kg |