Pioneer S-LH5
¥65,000(1台、1996年11月発売)
解説
TAD(Technical Audio Devices)の設計ノウハウを取り入れ、クリア&リッチのコンセプトの基、リニアパワーウーファーとAFAST-SZホーントゥイーターを採用したスピーカーシステム。
低域には22cmのコーン型ウーファーを採用しています。
このウーファーは、独自の技術によりエッジを排除したリニアパワー方式を採用しており、エッジによる不要な放射音やコーンへの悪影響を抑えています。
ボイスコイルの密度を上げ磁気効率を高めたエッジワイズボイスコイルに加え、TADユニットの開発ノウハウを応用し、エージング処理を施して音質チューニングを行ったコーンを採用しています。
また、ユニットを支えるフレームにはアルミダイキャストフレームを使用しています。
高域にはTADにも採用されているAFAST(Acoustical Filter Assited System Tuning)技術によるホーン型トゥイーター。
丸型の開口部を持たせる事で全方向の指向性を均一化しており、直接音と間接音の比率を適切にすることで、音に広がりや厚みがあり、キレの良い再現性を実現しています。
また、ホーン壁部に音響管を設けることによりホーンの共振を吸収し、音像の前後の移動感を解消しています。
さらに、開口サイズをウーファーと合わせることで、指向特性の連続性やエネルギー的、位相的なつながりを改善し、反射音まで含めた音のつながりや滑らかさを向上しています。
ドライバにはTADの設計ノウハウを随所に投入した新開発の高効率コンプレッションドライバーを採用しています。
精密に調整された2.5スリットのフェイジングプラグを採用しており、アルミニウム製のダイアフラムと一体の美ビンに直接巻かれたエッジワイズボイスコイルは、信号の変換ロスを排除しています。
さらに熱処理により内部歪を取除いたチタン製のエッジと組合わせることで、より純度が高く、反応に優れた音の再現を可能にしています。
高域レベルを可変するアッテネータを搭載しており、3ポジションからリスニングルームに適した音質を選ぶ事ができます。
また、ウーファーとトゥイーターの位相特性を考慮したフィルター特性の採用と合わせて、低域用と高域用の基板を分離して配置する事により、微小レベルでのクロストークを大幅に低減しています。
さらに、チョークコイルには新開発の空芯コイルをはじめ厳選された高音質コンデンサや特殊撚り構造の配線材などを採用しています。
淡色木目調6面仕上げが施されたファインチューニングエンクロージャーを採用しています。
バナナプラグも接続可能な大型金メッキ入力端子を搭載しています。
別売りで専用のスピーカースタンドがありました。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計(EIAJ) |
使用ユニット | 低域用:22cmコーン型 高域用:3cmコンプレッションドライバー+AFAST-SZホーン |
インピーダンス | 6Ω |
再生周波数帯域 | 33Hz~30000Hz |
出力音圧レベル | 90dB/W/m |
最大入力 | 160W(EIAJ) |
クロスオーバー周波数 | 1200Hz |
外形寸法 | 幅370x高さ575x奥行328mm |
重量 | 19.2kg |
付属 | OFCスピーカーケーブル付属(2.5m) |
別売:スピーカースタンド CP-LH5(2台1組、¥35,000) | |
外形寸法 | 幅382x高さ285x奥行385mm |
重量 | 12.3kg |