
Pioneer S-A4SPT-VP
¥45,715(1台、2006年8月発売)
解説
TADの技術を取り入れる事でさらなる高音質化を図ったピュアモルトスピーカーシステム。
パイオニアでは1991年より環境保護推進委員会を設置し、セーフティ(有害物質を入れない)、クリーン(廃棄物を出さない)、エコロジー(有限資源を使わない)の3つのビジョンをテーマに活動していました。その中でサントリーとコラボレーションして開発されたのがピュアモルトスピーカーシリーズです。
樹齢100年以上の堅剛なホワイトオークを用いた樽は、約50年の間ウイスキー熟成に使用されます。ピュアモルトスピーカーはその樽の側板と呼ばれる板の部分をエンクロージャーとして再生しています。この側板は切り出されたばかりの板とは異なり、叩くと柔らかで余韻のある音を持っています。
エンクロージャーの色は焼入れされた樽の色であるセルティーオークとなっています。
また、エンクロージャーに用いられるウイスキーの樽材は高級家具などに使われる木材と同じ柾目取りといわれる方法で切り出された素材で、とらふと呼ばれる自然の模様が確認できます。また、樽の側板を用いた集成材ならではの特長として樽の釘跡やウイスキーの染み跡など、一つ一つが異なる個性を持っています。
低域には10cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはTADのノウハウを継承したパルプ振動板を採用しています。この振動板は稀少なパルプを細かく粉砕し、良質な水で漉き上げ、専用の1個取りの金型で生産するという手の混んだ工程で製作されています。天然素材ならではの高い剛性と内部損失を達成すると共に、同心円状に施したコルゲーションリブが振動板の強度を高め、レスポンスの良い音を可能にしています。
エッジ部には軽く内部損失に優れた新素材である発泡ポリカーボネート系ウレタンを採用しており、リニアリティに優れたTAD伝統のコルゲーション形状によって微小な音の再現性を高めています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しており、ダクトには無垢の樽材による削り出しダクトを採用しています。
スピーカー端子は直出しタイプとなっており、エンクロージャーの裏板に強固に固定されています。
グリルネットは2種類のバリエーションが付属しており、濃赤と濃緑の2つから好みに合わせて選択できます。
このスピーカーの売り上げの一部は(社)国土緑化推進機構の「緑の募金」へ寄付されました。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計(JEITA) |
使用ユニット | 低域用:10cmコーン型 高域用:2cmドーム型 |
インピーダンス | 6Ω |
再生周波数帯域 | 50Hz~40kHz |
出力音圧レベル | 84dB |
最大入力 | 100W(JEITA) |
クロスオーバー周波数 | 4.5kHz |
ユニット極性 | 低域+ 高域+ |
外形寸法 | 幅154x高さ246x奥行213mm |
重量 | 3.7kg |
付属 | OFCスピーカーケーブル(2.5m) コルク系滑り止め グリルネット(濃赤/濃緑) |