オーディオの足跡

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S-5000twinの画像
 解説 

全結晶質ダイヤモンド振動板を採用したバーチカルツイン方式のスピーカーシステム。

低域には4年の歳月をかけて新開発したALCC(アルギン酸コンポジットコーン)振動板による20cmコーン型ウーファーを採用しています。
この振動板は、パルプにアラミド繊維を混抄してできる複合振動版に、海草から抽出したアルギン酸を糸状にし、繊維化したアルギン酸繊維を混入したもので、アルギン酸繊維がちょうどパルプとアラミド繊維とのバインダーの役目をはたすことにより、両者の結合力を増し、剛性を向上しています。
また、磁気回路にはプレート厚を従来の2.5倍に拡大したハイリニアリティ磁気回路を採用しています。ボイスコイルが磁気ギャップに完全に収まるショートボイスコイル化を実現しており、ボイスコイルの大振幅時にも磁束密度の低下が抑えられています。また高磁束密度が得られ、高調波歪の少ないアルニコマグネットを採用しています。
さらに、フレームにはアルミの2.6倍の比重を持つ亜鉛ダイキャストを採用し、高剛性化による不要振動を低減しつつ、振動板への空気抵抗が小さくなるように形状に工夫がされています。
ウーファーのガスケット表面に植毛加工を施すことにより、コーンやエッジからの音の反射を抑える事ができます。さらに、ガスケット自体の制振効果により、音の濁りの少ない再生音を得ています。

高域には全結晶質ダイヤモンド振動板による3cmドーム型トゥイーターを採用しています。
この振動板は、従来あったチタンなどの材料の表面にダイヤモンドをコーティングしたものではなく、100%ダイヤモンドの多結晶から出来ており、振動板の理想に近いダイヤモンド本来の特性を生かしてます。
これにより、音速はチタンの約3.3倍、再生周波数帯域もチタンの約3.4倍、内部損失もチタンの約3~5倍を実現しています。
さらにトゥイーター前面には、波面コントロール技術を駆使したニューW.F.(ウェイブフロント)ダイレクターを採用してます。ダイレクターの素材は高剛性で音響特性に優れたイタヤカエデ積層削り出しとなっており、ウーファーとのエネルギーレスポンスを合わせるために、振動板取り付け位置を調整するとともに、上下方向の志向性の広がりを改善するためにダイレクターのホーン形状を一身しています。
また磁気回路にはアルニコマグネットを採用し、トゥイーターのフランジにもアルミの2.6倍の比重を持つ亜鉛ダイキャストを採用しています。さらに亜鉛ダイキャストの表面に植毛加工を施す事により、余分な共振を抑えています。

ユニット配列は波面コントロール技術を駆使したバーチカルツインシステムとなっており、全帯域の音がトゥイーターを中心に放射されています。また、小口径のツインウーファーとすることで量感のある低音再生を実現してます。
波面コントロール技術は、各ユニットから放射される音の波面がどのように広がっていき、リスナーの耳まで到達するかを科学的に解明する技術で、「ウーファーとトゥイーターのエネルギータイムレスポンスを時間軸で調整する」、「ウーファーとトゥイーターの指向性を全周波数帯域で制御する」、「ネットワークなどの電気的な位相を合致させる」、「バッフル形状による波面回折を制御する」の4点にわたって厳密にコントロールがされています。

各ユニットからの不要振動をバッフルに伝えないため、フルミッドシップマウント方式を採用してます。
ウーファーはエンクロージャー内のインナーバッフルに、トゥイーターは植毛層を介してバッフルの裏面から固定しており、ユニットをバッフル表面以外のところにマウントすることにより、バッフルの不要振動を低減しています。
さらに天板の不要振動を抑えるフローティングトップ、フレームからの振動を遮断するシールドフレームを採用しており、ネットワークのマウントも各ユニット回路を分離し、特にトゥイーター回路には下からフェルトを敷いてエンクロージャーからの不要振動を排除しています。

ウーファー回路とトゥイーター回路を独立分離させ、カシメ圧着配線を行い信号の伝送ロスを低減しています。
各素子のマウントも入念な防振対策を施し、クロストークの影響を受けないように配慮してレイアウトしています。
また、ネットワークへの入力は、ダイレクトかつ均一に信号伝送できるようにラジアル給電方式を採用しています。

エンクロージャーは高級ウォールナットリアル材突板貼りで、天然銘木の木目を生かしています。さらに通常のオイルフィニッシュに比べ、研磨の回数を増やし、平滑性を高めた仕上げとなっています。
また、吸音効果が高く、音質的に優れたウールを吸音材に使用し、エンクロージャー内の不要な定在波を低減しています。

低音用と高音用の回路を分離給電できるバイワイヤリング接続端子を採用しています。

機種の定格
方式 2ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式
・トールボーイ型・防磁設計
使用ユニット 低域用:20cmコーン型x2
高域用:3cmドーム型+W.F.ダイレクター
インピーダンス
再生周波数帯域 28Hz~20000Hz
出力音圧レベル 91dB/W/m
最大入力(EIAJ) 180W
クロスオーバー周波数 1800Hz
外形寸法 幅298x高さ1080x奥行425mm
重量 49.5kg