Pioneer S-180D
¥59,800(1台、1985年頃)
解説
音像リアリズムを追求するとともに、Extended Range思想を加えて音楽のより高次元な再生を目指したスピーカーシステム。
低域には独自のEBD(Electronic Bass Drive)方式を用いた32cmコーン型ウーファーを搭載しています。
EBD方式では2つのボイスコイルを用いることで電気的に低域の拡大を図っており、従来の低域限界を打ち破るパワフルな低音再生を可能にしています。また、磁気回路にはLDMC(Linear
Drive Magnetic Circuit)方式を採用しており、ポールピースの切れ込みとサブポールの設置によって磁束密度を前後対称にすることで駆動力の非直線性を排除しています。これにより振幅歪率を従来の1/2~1/3に低減しています。
振動板には軽く強く内部損失の大きいカーボングラファイトコーンを採用しており、これを入力追従性に優れたDRS(Dynamic
Response Suspension)で支持しています。
中域には12cmコーン型ミッドレンジを搭載しています。
このユニットには一体成型したワンピースB-アロイ(ボロン合金)振動板を採用しています。しかもボイスコイルと振動板の接着には特殊接着剤を使用しており、伝達ロスの極少化が図られています。
高域には独自のダイレクトドライブ構造によるベリリウム・リボン型トゥイーターを搭載しています。
リボン型では軽量・高剛性の振動板が駆動部となるため、忠実度の高い再生が可能です。また新形状ホーンによって指向性とエネルギーバランスを改善しています。
ネットワーク部は、信号経路を分離したチョークコイルの完全直交配置を採用するとともにESR(等価直列抵抗)の低いコンデンサを使用することで、低クロストーク、低損失化を図っています。
エンクロージャーはバスレフ設計となっています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
ユニット | 低域用:32cmコーン型 中域用:12cmコーン型 高域用:リボン型 |
インピーダンス | 6.3Ω |
再生周波数帯域 | 30Hz~50kHz |
出力音圧レベル | 94dB/W/m |
定格入力 | 60W |
瞬間最大入力 | 200W |
クロスオーバー周波数 | 550Hz、4kHz |
外形寸法 | 幅380x高さ670x奥行353mm |
重量 | 25.5kg |