解説　

パイオニア独自の波面コントロール技術とネットワークレス・テクノロジーを基に、ナチュラルフェイズ・システムとして完成したスピーカーシステム。

ナチュラルフェイズ・システムは、「ウーファーとトゥイーターの音源を一致させ理論的な位相合わせを行ったエンクロージャー」、「ネットワークレス・テクノロジーによる電気的な位相特性のスムース化」、「波面回折を防ぎ、各スピーカーユニットの性能を十分に引き出す形状」の3点をポイントとしており、これらを実践することで、均一な音の広がりとスムースな位相特性を実現しています。

低域には16cmコーン型ウーファーを搭載しています。
エッジ形状をはじめサスペンション系全てに関して、形状や素材をひとつひとつ吟味し、微小入力からの追従性を強化しています。
また、ネットワークレス・テクノロジーにより、ネットワークなしで直接接続することで、入力信号の劣化要因を出来る限り排除しています。

高域には3.5cmセミドーム型トゥイーターを採用しています。
このトゥイーターは、セラミックグラファイトを使用した新開発HSDOM(Harmonized Synthetic Diaphragm Optimum Method)トゥイーターで、振動板の素材、形状、エッジなど、コンピュータによる有限要素法を用い、それぞれの機能・性能が最大限に発揮できるよう設計されています。

ウーファーのフレームとトゥイーターのフランジには、アルミの2.6倍の比重を持つ亜鉛ダイキャストを採用していおり、制振効果を高めています。
また、ユニットのマウントにはミッドシップマウント方式を採用し、コーンの駆動による磁気回路の揺れを防止しています。

ネットワークレステクノロジーにより、トゥイーター用に低域の振幅を制限するコンデンサを使用しただけのシンプルなネットワークとなっています。

TAD(Technical Audio Devices)技術を駆使したCGR(Capacitive Gap Reduction)システムを導入しており、信号電流の近辺に発生する不要な静電的な電荷を低減し、クリーンな信号による高音質化を図っています。

エンクロージャーには、音響特性の良いマホガニーを、一枚板から削りだす厚さ67mmのバッフル板をはじめ、突き板やベースなど、全てに採用しています。
また、音の回折現象を抑えるため、バッフル面をユニットの大きさに対して最小限の面積としており、さらに独特なテーパー処理を施す事で、波面をコントロールしています。

エンクロージャーは専用ベースと一体型になった設計を採用しており、本体とベースの間にフェルトパッキンを使用したフローティング構造とし、設置条件による音質変化を低減しています。
このフローティングベースは着脱が可能です。

別売りの専用スタンドも、トータルな設計・デザインを採用しており、スタンドの位置を変えずに18゜内振りに出来ます。

機種の定格

方式	2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計(EIAJ)
使用ユニット	低域用:16cmコーン型 高域用:3.5cmセミドーム型
インピーダンス	6Ω
再生周波数帯域	40Hz～50000Hz
出力音圧レベル	88dB/W/m
最大入力	100W(EIAJ)
クロスオーバー周波数	4500Hz
外形寸法	幅240x高さ468x奥行340mm
重量	13.2kg
付属	バナナプラグ
別売:スピーカースタンド CP-07(2台1組、￥80,000)
外形寸法	幅320x高さ515x奥行370mm
重量	6.2kg