Pioneer XL-1650
¥63,800(1979年頃)
解説
クォーツPLL DCサーボモーターを用いたレコードプレイヤー。
駆動モーターにはクオーツPLL DCサーボホールモーターを採用しています。
XL-1650の速度検出回路にはローターマグネットの下面の全周にわたって等間隔で200極着磁し、これと対向して取り付けられた同極数のプリントパターンコイルによって交流信号を発生させ、これを全周で積分する精度の高い方式を採用しています。これにより着磁ピッチや取付精度による影響を受けません。
さらに、モーターの磁極切換(スイッチング回路)にパイオニア独自のホール素子を用いた、ブラシレスDCサーボ・ホールモーターを採用しており、高いSN比を得るとともに安定性を確保しています。
オートリターン検出機構にはcdsを用いた光学式を採用しています。
この方式ではレコード1回転での音溝の移動量を無接触で検出比較しており、トーンアームの感度を損なうことがありません。このため、アーム高さ調整も可能となっています。
また、アーム駆動用に専用DCモーターを用いた2モーター方式とすることで素早い動作を実現しています。
トーンアームにはメインウェイトを回転軸に近づけた質量集中方式のS字型アームを採用しています。さらに高感度ジンバルサポート方式の軸受けと相まってスムーズなトレースを実現してます。
キャビネットにはハウリング特性を大幅に向上させたコアキシャルサスペンション(同軸懸架方式)のアルミダイキャストキャビネットを採用しており、ハウリング特性を大幅に向上させています。
カートリッジにはベリリウム蒸着カンチレバーを用いたMM型カートリッジを採用しています。
主要な操作部を前面パネルにまとめた前面操作型レイアウトを採用しています。
機種の定格
型式 | レコードプレイヤー |
<フォノモーター部> | |
モーター | クォーツPLLブラシレスホールモーター |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
ターンテーブル | 33.6cmアルミダイキャスト |
慣性質量 | 330kg-cm2 |
回転数 | 33・1/3、45rpm |
回転数微調整範囲 | ±6% |
回転ムラ | 0.025%以下(WRMS) |
S/N | 75dB以上(DIN-B) 63dB以上(JIS) |
負荷変動 | 0%(針圧200g以内) |
起動特性 | 1/3回転以内 |
回転数偏差 | 0.002%以下 |
ドリフト | 時間ドリフト:0.00008%/h 温度ドリフト:0.00003%/℃ |
<トーンアーム部> | |
型式 | スタティックバランスS字型パイプアーム |
実効長 | 237mm |
オーバーハング | 15.5mm |
適合カートリッジ自重 | 4g~9g |
高さ調整範囲 | ±3mm |
ヘッドシェル | マグネシウム合金ダイキャスト |
<カートリッジ部> | |
型式 | MM型 |
針先 | 0.5milダイヤモンド針 |
交換針 | PN-400 |
出力電圧 | 2.5mV(1kHz、50mm/sec.水平) |
負荷抵抗 | 30kΩ~100kΩ |
適正負荷抵抗・負荷容量 | 47kΩ+170pF |
適正針圧 | 1.5g ±0.3g |
周波数特性 | 10Hz~40kHz |
<その他> | |
オート機能 | 専用DCモーター使用オートリターン (マニュアル、クイックプレイ可) |
付属機構 | クイックプレイ クイックストップ アンチスケーティング ストロボ照明ランプ フリーストップヒンジ |
使用半導体等 | 水晶x1 ICx3 cdsx1 ホール素子x3 LEDx4 トランジスタx22 フォトトランジスタx1 ダイオードx9 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 13W |
外形寸法 | 幅460x高さ156x奥行402mm |
重量 | 11.5kg |