Pioneer CT-700
¥69,800(1979年頃)
解説
3つの機能を使い分けられるサードメーターを搭載したステレオカセットデッキ。
ダイナミックレベルメーター、バイアスメーター、ピークメーターの3つの使い分けが可能なサードメーターを搭載しています。
ダイナミックレベルメーター時は、低域では少し大きく、高域ではかなり大きく振れるように設計されています。
録音する場合は一般に低い周波数帯域ではレベルを上げると歪が増加する傾向にあり、高い周波数帯域では飽和しやすくなります。しかし従来のメーターでは入力信号の周波数成分まで読み取ることができないため、レベルを高めに録音すると高い周波数を多く含んでるソースではハイが頭打ちになり、低い周波数を含むソースでは歪が増加したりすることがあります。
ダイナミックレベルメーターでは録音ソースの周波数成分に見合った適正録音レベルの設定を可能にします。
バイアスメーター時はバイアス量をメーターで確認でき、バイアス可変ボリュームで使用テープに合った適正録音バイアスにセットすることができます。これによって各種テープに対応でき、より優れた録音特性を得ることができます。
ピークメーター時は再生時に応答速度の速いピークメーター(Lch+Rch)として働きます。
駆動部には回転性能の安定したジェネレーター内蔵の電子制御DCモーターを採用しています。さらに慣性質量が大きい大型のフライホイールを搭載しており、真円度が高く表面精度の高いキャプスタンを平ベルトで駆動しています。これにより駆動部の精度を徹底して高め、優れた回転性能を確保しています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーシステムを採用しています。
CrO2ポジション用テープ自動切換え機構付きテープセレクターを搭載しています。
このテープセレクターではCrO2ポジション用テープを装着すると、バイアス/イコライザーとも自動的にCrO2ポジションに切換わります。また、バイアスはそれぞれのテープの標準値に切り替わるため、サードメーターを見ながら細かい微調整が可能です。
メモリーストップ機構を搭載しています。
留守録音や目覚し再生ができるタイマースタンバイメカニズムを採用しています。
大型インジケーターを採用しています。
別売りのラックマウントアダプターを使用することでEIA規格のラックにマウントできます。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
ヘッド | 録再ヘッドx1 消去ヘッドx1 |
モーター | 電子制御DCサーボモーター(ジェネレーター内蔵)x1 |
早巻き速度 | 85秒以下(C-60にて) |
回転ムラ | 0.05%以下(WRMS) |
周波数特性 | 一般、LHテープ:25Hz~15kHz/30Hz~14kHz ±3dB フェリクロームテープ:25Hz~17kHz/30Hz~16kHz ±3dB クロームテープ:25Hz~17kHz/30Hz~16kHz ±3dB |
SN比 | ドルビーOFF:54dB以上(一般/LHテープ) ドルビーON:64dB以上(5kHz以上、一般/LHテープ) ※クロームテープ使用時はさらに4.5dB向上(5kHz以上) |
歪率 | 1.5%以下(0dB) |
操作部 | ダイレクトチェンジ方式 |
入力 (感度/最大許容入力/インピーダンス) |
Mic:0.3mV/100mV/10kΩ、0.6mmφジャック (適合インピーダンス250Ω~10kΩ) Line:65mV/25V/100kΩ、ピンジャック |
出力 (基準レベル/最大レベル/インピーダンス) |
Line:450mV/800mV/50kΩ、ピンジャック ヘッドホン:60mV/100mV/8Ω、6mmφステレオジャック |
付属機能 | ドルビーシステム(LED表示付き) ダイナミックレベルメーター 連続可変式バイアス調整機構(メーター表示) ピークレベルメーター(再生時) イコライザー切換スイッチ(STD、Fe-Cr) CrO2自動切換え機構 入力セレクター(LINE/MIC) メモリーストップ タイマースタンバイメカ カセット背面照明ランプ |
使用半導体 | IC:4個 トランジスタ:38個(モーター制御用:3個) ダイオード:52個(モーター制御用:1個) ツェナーダイオード:1個 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 15W |
外形寸法 | 幅420x高さ187x奥行304mm 幅480x高さ187x奥行322mm(JA-R102装着時) |
重量 | 8.5kg |
別売 | ラックマウントアダプター JA-R102(¥3,600) |