解説　

ステレオ・モノ自動切換機構を搭載したAM/FMマルチ総合ステレオアンプ。

FMチューナー部にはニュービスターを使い3連バリコンと組み合わせたカスコード方式のフロントエンドを採用しています。また、この部分はシールド対策が徹底的に施されており、不要輻射(スプリアス)を極少に抑えています。
中間周波増幅は4段構成となっており、FM検波はFMステレオ放送受信に適した広帯域レシオ検波方式を採用しています。AFC回路を搭載することで常に安定した放送受信が可能です。
さらに、雑音を取り除くリミッター回路が3段組み込まれており常に美しい放送受信が約束されています。

ミューティング回路を搭載しており、局間ノイズを取り除くことができます。

FMマルチ回路にはスイッチング方式を採用しています。
また、FMステレオ受信中にはステレオインジケーターが点灯します。

mono-stereo自動切換機構を搭載しており、セレクターツマミをFM-AUTOにしておけば、FMステレオ放送受信時に自動的にステレオに切換ります。

AMチューナー部は選択度に優れた3連バリコンを採用しており、アンテナにはフェライトコアを使ったコンパクトなバーアンテナを使用しています。放送局に近く電波の強い地域では外部アンテナをつけずに受信できます。
また、中間周波部には帯域切換(Sharp-Broad)スイッチを搭載しており、好みに応じて音質を切換えできます。

NAB特性のイコライザーを内蔵しており、テープデッキ(再生専用機)のヘッド出力をダイレクトに接続して手軽に4トラックレコーデットテープ再生が可能です。

メインアンプ部の出力段には音質の良い高能率管7189Aを固定バイアス方式プッシュプルで採用しています。
また、出力トランスには特性の良い大型トランスを採用しています。

ヘッドホン端子を搭載しています。

スピーカーON/OFFスイッチ、Low/Highフィルター、ラウドネスコンター、ミューティング回路などの機能を搭載しています。

機種の定格

型式	AM/FMマルチ総合ステレオアンプ
<チューナー部>
回路方式	3連バリコン使用RF同調型カスコードフロントエンド 中間周波4段うちリミッター3段 広帯域レシオ検波、ミューティング回路
受信帯域	FM:76MHz～90MHz AM:535kHz～1605kHz
中間周波帯域幅	FM:±100kHz(-3dB) AM BROAD:±7kHz(-3dB) 　　　SHARP:±4kHz(-3dB)
実用感度(IHF)	FM:2μV AM:10μV
イメージ比	FM:50dB(82MHz) AM:70dB(1000kHz)
アンテナ入力インピーダンス	FM:300Ω平衡型
付属回路	AMフェライトループスティックアンテナ FMマルチ回路 FM AFC
<FMマルチ部>
回路方式	スイッチング方式 Stereo-Mono自動切換装置つき ステレオインジケーター SCAフィルター
チャンネルセパレーション	35dB(1kHz) 25dB以上(30Hz～10kHz)
<アンプ部>
回路方式	7189A AB PP
実効出力	30W+30W(歪率1%以下、1kHz)
ミュージックパワー	70W(歪率1%以下、IHF)
周波数特性	20Hz～20kHz
出力帯域幅	30Hz～15kHz(歪率1%一定、IHF規格)
SN比 (ボリューム最大、トーン中点、実効出力時、IHF)	Aux:75dB Phono MAG:65dB
入力端子	Phono MAG:3mV Phono CER/X-tal:30mV Tape head:2mV Aux、Tape playback(Tape monitor):150mV
イコライザー	Phono MAG:NF型 Tape head:NAB
トーンコントロール	Bass:±15dB(50Hz) Treble:+10dB～-12dB(10kHz)
ラウドネスコンター	ON-OFF可能
フィルター	Low:-8dB(50Hz) High:-14dB(10kHz)
出力端子スピーカー用	8Ω～16Ω
ステレオヘッドホンジャック	アンプ動作時は常時使用可能 スピーカーON/OFFスイッチ付
残留雑音	2mV(8Ω、ボリューム最小、トーン中点)
<総合>
使用真空管	真空管(20本): その他(14個): 7189Ax4 12AX7x3 6AN8x3 6BA6x3 6AQ8x3 6BE6x1 6AU6x1 6EA8x1 6CW4x1 OA79x8 OA70x1 MP-03x1 SD-1Ax2 IS85x1 2SB54x1
電源電圧	AC100V/117V、50Hz/60Hz
最大消費電力	170W
最大外形寸法	幅445x高さ150x奥行440mm
重量	18kg