Pioneer SX-555
¥48,500(1975年頃)
解説
使いやすさと音質の両立を図ったステレオレシーバー。
パワーアンプ部には±2電源方式で特性の揃ったデュアルトランジスタによる差動1段増幅純コンプリメンタリーOCL回路を採用しています。
イコライザー回路には±2電源方式による差動増幅1段の高耐圧ローノイズICを使用しています。
この回路によってRIAA偏差は±0.3dB以内に抑えられています。
トーンコントロール部にはローノイズPNP-NPNの2石直結アンプを、トーン回路にはCR型を採用しています。
コントロールつまみはBass/Treble共に11点のクリックストップ付きとなっています。このコントロールボリュームは新開発のセンターディフィート型で、センターのOFFポジションにするとトーンディフィートと同じようにトーン回路がパスされてうねりの無いフラットな特性が得られます。
電源部には6,800μFx2のコンデンサーを使用しています。
ラウドネスコンターを搭載しており、トーンコントロールつまみとは無関係に低音と高音が補正され、少音量再生でもバランスの良い音質が得られます。
2系統のテープ入出力端子を搭載しています。
マイクミキシング回路を搭載しています。
ミキシングつまみの操作でマイクの音量が自由にコントロールできます。
大型基板による回路の一体化を図り、入力関係のシールド線を廃して音質の向上を図っています。
スピーカー回路を除く全ての入出力端子と回路を一体化しており、シールド線の影響による高域劣化を防いでいます。
チューナーのフロントエンド部には雑音係数の低いFETと周波数直線型の精密3連バリコンを採用しています。
FM-IF部には定評のある高集積度ICと2段セラミックフィルターを使用しています。
また、5段のリミッターをかけることでAM成分の雑音も排除しています。
MPX部には高集積度ICによるPLL方式を採用しています。
AMチューナー部には高集積度ICを使用しています。
チューニング機構には慣性効率の高い大型フライホイールを使用しています。
SX-555はカセットデッキCT-3とパネル面の高さが揃えられており、統一されたデザインが楽しめます。
機種の定格
型式 | ステレオレシーバー |
<アンプ部> | |
回路方式 | 差動1段全段直結純コンプリメンタリーOCL |
実効出力(20Hz~20kHz、両ch駆動) | 20W+20W(4Ω) 20W+20W(8Ω) |
高調波歪率(20Hz~20kHz) | 0.3%(実効出力時) 0.07%(10W出力時、8Ω) 0.07%(1W出力時、8Ω) |
混変調歪率(50Hz:7kHz=4:1) | 0.3%(実効出力時) 0.07%(10W出力時、8Ω) 0.07%(1W出力時、8Ω) |
出力帯域幅(IHF、両ch駆動) | 5Hz~50kHz(歪率0.3%) |
出力端子 | Speaker:A/B(4~16Ω)、A+B(8~16Ω) Headphone:4~16Ω |
ダンピングファクター | 25(20Hz~20kHz、8Ω) |
入力感度/インピーダンス | Phono:2.5mV/50kΩ Mic:5.5mV/50kΩ Tuner、Aux、Tape play1/2/2(DIN):150mV/50kΩ |
Phono最大許容入力(高調波歪率0.1%) | 200mV(1kHz) |
出力レベル/インピーダンス | Tape rec1/2:150mV Tape rec2(DIN):30mV/80kΩ |
周波数特性 | Phono(RIAA偏差):30Hz~15kHz ±0.3dB Tuner、Aux、Tape play:10Hz~60kHz +0 -1dB |
トーンコントロール | Bass:±9dB(100Hz) Treble:+11dB -7dB(10kHz) |
ラウドネスコンター(Volume-40dB) | +7dB(100Hz)、+3dB(10kHz) |
S/N比(IHF、Aネットワーク、ショートサーキット) | Phono:70dB Tuner、Aux、Tape play:90dB |
<FMチューナー部> | |
実用感度 | S/N 50dB mono:4.5μV stereo:50μV IHF mono:2.0μV |
S/N | mono:72dB stereo:67dB |
高調波歪率 | mono:0.15%(100Hz) 0.15%(1kHz) 0.3%(10kHz) stereo:0.3%(100Hz) 0.3%(1kHz) 0.8%(10kHz) |
キャプチャーレシオ | 1.0dB |
実効選択度 | 60dB(400kHz) |
周波数特性 | 50Hz~10kHz +0.2 -0.5dB 20Hz~15kHz +0.2 -2.0dB |
セパレーション | 35dB(1kHz) 30dB(50Hz~10kHz) |
イメージ妨害比 | 60dB |
IF妨害比 | 90dB |
スプリアス妨害比 | 75dB |
AM抑圧比 | 50dB |
キャリアリーク抑圧比 | 40dB |
ステレオ切換レベル(ミューティング動作レベル) | 3.0μV |
アンテナ | 300Ω平衡型 75Ω不平衡型 |
<AMチューナー部> | |
実用感度 | 300μV/m(バーアンテナ) 15μV(IHF) |
選択度 | 35dB |
S/N比 | 50dB |
イメージ妨害比 | 40dB |
IF妨害比 | 65dB |
<総合> | |
使用半導体 | FET:1個 IC:5個 トランジスタ:27個 ダイオード他:22個 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
ACアウトレット | 電源スイッチ連動:1系統 電源スイッチ非連動:1系統 |
消費電力(電気用品取締法) | 75W |
外形寸法 | 幅430x高さ139x奥行307mm |
重量 | 8.5kg |