Pioneer SA-6600II
¥29,800(1976年発売)
解説
音質を重視し、歪を極少に抑えながら必要なパワーを引出すために回路を充実させたプリメインアンプ。
イコライザー部のNFB回路に誤差1%以下の抵抗や2%以下のコンデンサーなど厳選した素子を採用しています。また、高耐圧ICを採用し±2電源(+21V/-19V)供給方式とすることで、最大許容入力200mVのダイナミックマージンを得ています。
フラットアンプは、低雑音・低歪率のPNP-NPN2石構成を採用しており、電源利用率を高め、ダイナミックレンジを拡大する回路を採用しています。
次段のトーンコントロール回路にはCR型採用し、つまみに11ポイントのクリックストップ式を採用しています。また、レバースイッチの操作だけでトーンをフラットにするトーンon-offスイッチを搭載しています。
パワーアンプ部の回路構成は、初段PNP差動、全段直結純コンプリメンタリーOCL方式を採用しています。
またプリドライバー段は定電流負荷として低域の時定数を抑えることで超低域まで伸びのある再生を可能にしています。さらにこの方式は、プリドライバーの負荷が軽減され、トランジスタのリニア領域で利得を大きくとることができ、そしてNFBを超低域まで安定してかけることなどにより、優れた特性を得ています。
電源部には大型トランスと6,800μFx2のコンデンサーを採用しています。
保護回路はトライアックを採用した電子回路とヒューズで構成されています。
また、電源on-off時のクリック音を低減するため、トランジスター3石による電源ミューティング回路を搭載しています。
ラウドネスコンターや2系統テープモニターを搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオプリメインアンプ |
回路方式 | パワーアンプ部:差動1段全段直結純コンプリメンタリーOCL イコライザー部:正負2電源高耐圧IC トーンコントロール部:正負2電源2段直結フラットアンプ、CR型トーン |
実効出力 (両ch駆動、20Hz~20kHz) |
27W+27W(4Ω) 25W+25W(8Ω) |
高調波歪率(20Hz~20kHz) | 0.1%(実効出力時) 0.05%(13W出力時、8Ω) 0.05%(1W出力時、8Ω) |
混変調歪率(50Hz:7kHz=4:1) | 0.1%(実効出力時) 0.05%(13W出力時、8Ω) 0.05%(1W出力時、8Ω) |
出力帯域幅(IHF、両ch駆動) | 5Hz~40kHz(歪率0.1%) |
ダンピングファクター | 30(20Hz~20kHz、8Ω) |
入力感度/インピーダンス | Phono:2.5mV/50kΩ Tuner、Aux、Tape play1、2:150mV/50kΩ |
Phono最大許容入力 | 200mV(1kHz、高調波歪率0.1%) |
出力レベル/インピーダンス | Tape rec1、2:150mV Speaker AorB:4Ω~16Ω Speaker A+B:8Ω~16Ω Headphone:4Ω~16Ω |
周波数特性 | Phono:20Hz~20kHz ±0.3dB Tuner、Aux、Tape play:10Hz~40kHz +0 -1dB |
トーンコントロール | Bass:+9dB -8dB(100Hz) Treble:+8dB -6dB(10kHz) |
ラウドネスコンター (Volume -40dB) |
+8dB(100Hz) +5dB(10kHz) |
S/N(IHF、Aネットワーク、 ショートサーキット) |
Phono:73dB Tuner、Aux、Tape play:93dB |
<総合> | |
使用半導体 | トランジスタ:25個 IC:2個 ダイオード他:16個 |
ACアウトレット | 電源スイッチ連動:2系統 電源スイッチ非連動:2系統 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 85W(電気用品取締法) 200W(最大) |
外形寸法 | 幅380x高さ139x奥行306mm |
重量 | 7.2kg |