解説　

2-4変換機構クオドラライザーを内蔵した4チャンネルFM/AMレシーバー。

チューナー部にはFETを用いた高周波増幅部やセラミックフィルター、ハイブリッドIC、モノリシックICによるIF部を採用しています。
また、等間隔目盛のリニアスケールダイヤルの採用や、シグナルメーターとチューニング・メーターによる2メーター方式によって操作性を高めています。

FMマルチ復調部には動作の安定したスイッチング方式を採用しています。

Phono、Aux、Tape monitor等の入力端子は全て2組装備しており、比較試聴や交互演奏などの応用が可能です。

2チャンネルソースを4チャンネル化するクオドラライザーにはマトリックスとフェイズシフトの2方式を搭載しています。
フェイズシフト方式では演奏解除うに近い自然な音場を再現でき、マトリックス方式ではサラウンド的効果が楽しめます。

イコライザーアンプ部には2段直結NF型を採用しています。
また、コントロールアンプにはシリコントランジスタ3個によるNF回路を採用しています。

パワーアンプ部には準コンプリメンタリーSEPP方式を採用しています。

スイッチの切換によってプリとメインの分割が可能です。
チャンネルディバイダーを組み合わせる事で、パワーアンプ4チャンネルを用いた2ウェイマルチアンプとしても活用できます。

機種の定格

型式	4チャンネルFM/AMレシーバー
<FMチューナー部>
受信周波数	76～90MHz
実用感度	2.2μF(IHF)
キャプチャーレシオ	3dB(IHF)
実効選択度	45dB以上
イメージ妨害比	55dB以上(82MHz)
IF妨害比	80dB以上(78MHz)
スプリアス	85dB以上(82MHz)
AM抑圧比	50dB
S/N比	60dB
高調波歪率	0.6%以下(100%変調)
同調指示器	2メーター方式(シグナルメーター、チューニングメーター)
ミューティング	ON-OFF可能
アンテナ	300Ω平衡型 75Ω不平衡型
<FMマルチ部>
チャンネルセパレーション	38dB以上(1kHz)
高調波歪率	0.8%以下(100%変調)
残留キャリアレベル	-32dB以下
ステレオ指示器	ランプ
付属回路	FMモノ-ステレオ自動切換
<AMチューナー部>
受信周波数	525～1,605kHz
実用感度	15μV(IHF)
選択度	25dB以上(1,000kHz)
イメージ妨害比	45dB以上(1,000kHz)
IF妨害比	30dB以上
S/N比	50dB以上(30%変調)
アンテナ	フェライトバーアンテナ内蔵
同調指示器	メーター
<プリアンプ部>
出力電圧	400mV(実効出力時) 2.5V(最大)
高調波歪率	0.7%以下
周波数特性	10Hz～40kHz ±3dB
入力感度/インピーダンス	Phono1/2:2mV/50kΩ Aux1/2:170mV/110kΩ Tape mon1/2:180mV/120kΩ
録音出力	Tape rec1/2:170mV
トーンコントロール	Bass:±12dB(100Hz) Treble:-8.5～+10.5dB(10kHz)
フィルター	Low:-6.5dB(50Hz)、6dB/oct High:-11.5dB(10kHz)、6dB/oct
イコライザー	NFB型RIAA
ラウドネス(Volume-40dB)	+11.5dB(100Hz)、-7dB(10kHz)
ハム及び雑音(IHF)	Phono:75dB以上 Aux:90dB以上
クオドラライザー	マトリックス、フェイズシフト切換式
<パワーアンプ部>
ミュージックパワー(IHF)	180W(4Ω) 130W(8Ω)
実効出力	2チャンネル出力 　32W+32W/32W+32W(4Ω) 　25W+25W/25W+25W(8Ω) 　21W+21W/21W+21W(8Ω、20Hz～20kHz、歪率1%以下) 4チャンネル出力 　25Wx4(4Ω) 　20Wx4(8Ω)
高調波歪率	1%以下(実効出力時) 0.2%以下(20W+20W/20W+20W、8Ω)
混変調歪率	0.4%以下(20W+20W/20W+20W、8Ω)
出力帯域幅	15Hz～80kHz(IHF)
周波数特性	5Hz～100kHz ±3dB
入力感度/インピーダンス	400mV/70kΩ(実効出力時、1kHz)
負荷インピーダンス	4～16Ω
ダンピングファクター	35以上(8Ω、1kHz)
<総合>
使用半導体	FET:1個 IC:2個 トランジスタ:65個 ダイオード:27個
電源	AC100V、50Hz/60Hz
消費電力	95W(定格) 250W(最大出力時)
外形寸法	幅509x高さ172x奥行377mm
重量	14.7kg