
Pioneer QA-80
¥72,000(1971年頃)
解説
4系統の独立したプリメインアンプと2-4変換機構(クオドラライザー)を一体化した4チャンネルプリメインアンプ。
2-4変換方式のフェイズシフト方式クオドラライザーを搭載しています。
この方式では前面に広がる音像は前面に展開し、リアスピーカーからは会場の雰囲気を再現するホールトーンだけが再生されます。
また、マトリックス方式クオドラライザーによる4チャンネル再生にも対応しています。
4つの信号が完全に独立したディスクリートな4チャンネル再生に対応しています。
スイッチ切換により、4チャンネル再生だけでなく2チャンネルステレオ再生にも対応しています。
また、プリアンプ部とメインアンプ部の分割が可能となっており、チャンネルディバイダーを組み合わせる事で2ウェイマルチアンプ化も可能です。
ボリューム部はマスターボリュームを中心にして、各チャンネルの独立したプリセット式ボリュームが配置されたレイアウトとなっています。
イコライザーアンプ部には低雑音シリコントランジスタによる2段直結NF型回路を採用しています。
トーン回路には低雑音シリコントランジスタによるCR型を採用しています。
調整はクリックストップ式となっており、コントロール誤差を少なく抑えています。
2台のテープデッキ接続回路を装備しており、2台のテープデッキによる同時録音や音のデュプリケートが可能です。
ラウドネスやロー/ハイフィルター、ミューティングなどの回路を装備しています。
機種の定格
型式 | 4チャンネルプリメインアンプ |
<メインアンプ部> | |
回路方式 | 準コンプリメンタリーSEPP |
ミュージックパワー(歪率0.5%以下、IHF) | 144W(8Ω) 204W(4Ω) |
実効出力(歪率0.5%以下) | 2ch駆動 27W+27W/27W+27W(8Ω、1kHz) 23W+23W/23W+23W(8Ω、20Hz~20kHz) 34W+34W/34W+34W(4Ω、1kHz) 4ch駆動(1kHz) 20Wx4(8Ω) 24Wx4(4Ω) |
高調波歪率 | 0.5%以下(1kHz、2ch駆動、実効出力時) |
混変調歪率 | 0.8%以下(2ch駆動、実効出力時) |
出力帯域幅 | 10Hz~50kHz(8Ω、2ch駆動、歪率0.5%以下) 15Hz~50kHz(8Ω、4ch駆動、歪率0.5%以下) |
周波数特性 | 8Hz~70kHz ±1dB |
入力感度/インピーダンス | 500mV/50kΩ(1kHz) |
出力端子 | Speaker:4~16Ω headphone:Front、Rear |
ダンピングファクター | 40以上(8Ω、1kHz) |
<プリアンプ部> | |
出力電圧 | 500mV |
高調波歪率 | 0.08%以下 |
周波数特性 | 20Hz~40kHz ±1dB(Aux端子) |
入力感度/インピーダンス | Phono1/2:2.5mV/50kΩ Tuner、Aux1/2、Tape mon1/2(4ch):200mV/100kΩ |
録音出力 | Tape rec1/2(4ch):200mV |
トーンコントロール | Bass:±10dB(100Hz) Treble:±10dB(10kHz) |
フィルター | Low:-10dB(50Hz) High:-10dB(10kHz) |
イコライザー | NFB型RIAA(phono) |
ラウドネス(Volume -20dB) | +11dB(100Hz)、+7dB(10kHz) |
S/N比(IHF) | Phono:80dB以上 Aux:90dB以上 |
付属回路 | プリセットボリューム プリメイン分割スイッチ |
<総合> | |
使用半導体 | トランジスタ:48個 ダイオード:9個 その他 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 110W(定格) |
外形寸法 | 幅430x高さ145x奥行337mm |
重量 | 10.8kg |