オーディオの足跡

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M5の画像
 解説 

"音楽に酔いしれて頂くためのアンプ"という理念から丹念に仕上げられたモノラルパワーアンプ。

「入力信号を忠実に増幅し、出力信号として再生する」というアンプ設計の原点に戻り、NFBをかけずに特性を得る、新スーパーリニアサーキットを開発・搭載しています。これによりTIM歪を根本から追放し、高域での安定性を確保しています。

スイッチング歪やクロスオーバー歪などの歪が原理的に発生しないA級パワーアンプとなっており、A級バイアス用に専用電源を設けたM5独自の電源方式が採用されています。
電源の効率を高めた事により、A級アンプの難点とされていた過度の発熱がありません。

全ての部品・コンストラクションに徹底して検討を加えており、持てる技術を注ぎ込み、最高の部品を開発・厳選して使用しています。

電源トランスは、低リーケージフラックス、安定したレギュレーションの実現を求めて設計されています。
まず、巻線には通常の2倍の断面積を持つ、ポリエステル被覆の無酸素銅線を採用しています。これによりレギュレーションを改善し巻線温度上昇も1/2に抑えています。その上リーケージフラックスの減少に効果のあるトロイダル方式を採用することにより、S/Nの飛躍的な向上を実現しています。
トランスケースには、非導電体、非磁性体である樹脂を用い、電波吸収材の炭化珪素粉末を充填材に混入し歪を抑えています。また、トランス本体をゴムでシャーシからフローティングすることで、振動を低減しています。

フィルムコンデンサの構造に起因する中・高域の暴れ、鳴きを防止するために、新たに開発した純オーディオ用フィルムコンデンサを採用しています。フィルムの素材はtanδ(誘電損失)が小さいポリカーボネートと、絶縁度が高く高周波特性に優れたポリプロピレンの複合構造となっています。これを低速・高張力で固く巻きあげ、シワやストレスを無くし、さらに特殊な巻芯と熱収縮樹脂を駆使することにより、鳴きを防いでいます。また、外部の電界の影響を防止するため、導電樹脂ケースと導電樹脂チューブにより、2重のシールドを施しています。

電源コードの根本から検討を加え開発した、オーディオ用4芯電源コードを採用しています。
この電源コードは、導体に電導率の高い無酸素銅線を用いることにより、線材でのロスを低減し、非直線歪の大幅な改善を果しています。さらに、2個の電源トランスの相互干渉を抑え、電源インピーダンスの低減を実現しています。
また、絶縁物には誘電率の低いポリエチレンを採用しています。これにより損失を低減し、導体振動を防止しています。

300Wのハイパワーを安定してスピーカーに供給するため、大型の出力端子を新たに搭載しています。
コード接続のための開口部は3.8x14mmと広くし、極太のスピーカーケーブルを接続可能にしています。また、コードとの接続方法は、内面をローレット加工した2枚の平板でコードを圧着する万力タイプとなっています。
接触面には金メッキ加工が施されており、安定性・信頼性を向上しています。

ヒューズには材料などに改めて検討を加えて開発したオーディオ用ヒューズを採用しています。
口金材料を、従来の黄銅から純銅に変更することにより、導体抵抗を約1/3に抑えています。さらに、合金から純金属に変えて、合金内部で発生していた異種金属間の非直線性を改善しています。
さらに、強磁性体であるニッケルメッキを、非磁性体であるスズメッキに変更し、磁気歪を追放しています。

基板にはオーディオ用に開発したガラスエポキシ基板を採用しており、純度99.99%の無酸素銅を使用することで非直線性を飛躍的に改善しています。また、これまでの35μ銅を280μの厚銅に変えることにより、導体抵抗を1/8におさえ、安定した信号の伝送を可能にしています。
耐湿特性に優れたガラスエポキシ基板を採用することにより、銅箔内の静電容量の変化を極小に抑え、回路内の漏洩を防いでいます。

機種の定格
型式 モノラルパワーアンプ
実効出力(20Hz~20kHz) 300W(8Ω)
入力感度/インピーダンス 1V/50kΩ
パワー表示 ピークレベルメーター
消費電力(電気用品取締法) 250W
外形寸法 幅468x高さ203x奥行410mm
重量 25.6kg