解説　

歪の低減をはかった上で、ゆとりあるハイパワーを得るのを目指したステレオパワーアンプ。

回路には初段差動カレントミラー負荷、3段ダーリントン、パラレルプッシュプル、純コンプリメンタリーOCl回路を採用しています。
さらに、NFB回路からコンデンサーを取り去ったDCアンプ構成とすることで広帯域にわたりフラットな位相特性を得ています。

左右チャンネル間の相互干渉を排除するため、左右チャンネルの回路を構造的に分離した設計となっています。また、電源部には、大型のL/R独立2電源トランスと、22,000μFx4の大容量コンデンサーによる電源部を搭載しており、内部配線の引き回しにも十分な配慮をしています。

コンデンサーからのアース配線には、幅20mm、厚さ2mmの純銅板を使用してます。またホット側には、抵抗値が従来の太線の1/4になる極太14番線(2.03φヨリ線)を採用。基板の銅箔も70μと倍増するなど低インピーダンス化をはかり、電力ロスの追放と急峻なパルスへの応答を高めています。

音楽のピーク出力をワットで直読できるパワーメーターを採用しています。
0.01W～300W(8Ω)まで表示され、対数圧縮回路つきなため、切換え無しで出力が直読できます。

L/R独立1dBステップの入力レベルコントローラーや、Off、A、B、A+Bの切換えができるスピーカー切換えスイッチを搭載しています。

機種の定格

ステレオパワーアンプ
回路方式	初段差動カレントミラー負荷3段ダーリントンパラレルプッシュプル 純コンプリメンタリーOCL回路(DCアンプ構成)
実効出力 (両ch駆動、20Hz～20kHz)	180W+180W(4Ω) 150W+150W(8Ω)
高調波歪率 (20Hz～20kHz、8Ω)	実効出力時:0.01% 75W出力時:0.01% 1W出力時:0.01%
混変調歪率 (50Hz:7kHz＝4:1、8Ω)	実効出力時:0.01% 75W出力時:0.005% 1W出力時:0.005%
出力帯域幅(IHF、両ch駆動)	5Hz～35kHz(歪率0.01%) 5Hz～60kHz(歪率0.05%)
周波数特性	5Hz～100kHz +0 -1dB(1W出力時)
入力端子	Input:1V/50kΩ
出力端子	A・B:4Ω～16Ω A+B:8Ω～16Ω
ダンピングファクター	100(20Hz～20kHz、8Ω)
SN比	115dB(IHF、Aネットワーク、ショートサーキット)
使用半導体	IC:2個 トランジスタ:61個 ダイオード、他:65個
電源電圧	100V、50Hz/60Hz
消費電力(電気用品取締法)	330W
最大消費電力	900W
ACアウトレット	非連動:1系統
外形寸法	幅480x高さ187x奥行445mm
重量	24.5kg
EIA規格ラック取付ユニット	4U