Exclusive C3
¥315,000(1975年頃)
解説
オーディオの本質をふまえて測定と試聴をくりかえし練り上げた回路構成に加えて、あらゆる機構部品からトランジスタのひとつひとつに到るまで、ほとんど特別仕様のものを開発採用し、製品一台一台をハンドメイドによって作り上げた高級ステレオコントロールアンプ。
回路構成は、特に過渡特性、立ち上がり特性といった動特性を重視した設計となっています。
イコライザー回路は、140Vという高電圧設計により高い許容入力を確保しており、優れた精度を実現するために高精度回路素子を採用しています。
また、長期にわたる信頼性を得るため、キャンシールドトランジスタ、ガラスエポキシ基板を使用しています。
Phono2、AUX3端子はレベルコントロールを搭載しており、他のポジションとのレベル差調整が簡単にできます。
また、Phono2端子はインピーダンス切換えも可能なため、使用カートリッジに合わせたインピーダンスが選べます。
ボリュームは22接点のアッテネーター式を採用しています。
0、-15、-30dBの3ポジションアッテネーターと組合わせて、表示どおりの減衰量で左右連動誤差の無い音量調整が可能です。
トーンコントロールは、1kHzを中心に低・高域を増減させるBass・Trebleのメインコントロールの他、超低域・超高域だけを専門にコントロールするSUBコントロールを設けたツイントーンコントロールとなっています。
フィルターはそれぞれハイフィルター8kHz/12kHz、ローフィルター15Hz/30Hzの2段切換式を採用しています。
15HzはCR、12kHzはLCを使った12dB/oct減衰のパッシブ型を採用しており、30Hz、3kHzは電子回路によるアクティブ方で、減衰特性は18dB/octとなっています。
フロント下部サブパネル内にヘッドホンジャックとレベルコントロールを搭載しています。
出力スイッチをOFFにすることにより、ヘッドホンのみで聴く事もできます。
スイッチON-OFF時のクリック音を消去するために、リードリレーを使った電子式ミューティング回路を内蔵し、不快な雑音の発生を防止しています。
ツマミ類は全て無垢のアルミ材から削りだしたものを使い、スイッチ数の切換トルクも一定で、高級感を出しています。
一台ごとに測定した実測値を添付しており、完全な品質管理によって信頼性、高性能を保証しています。
機種の定格
型式 | ステレオプリアンプ | ||||
回路方式 |
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入力感度/インピーダンス | Phono1、3:2.5mV/50kΩ Phono2:2.5mV~10mV/25、50、100kΩ Tuner、AUX1、2:150mV/100kΩ AUX3:150mV~∞/100kΩ Tape PB1、2、3:150mV/100kΩ |
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Phono最大許容入力(1kHz) | Phono1、3:700mV Phono2:700mV~1.4V |
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出力(RL=50kΩ) | 定格:2V 最大:15V |
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高調波歪率 | 0.03%以下(定格出力時) | ||||
周波数特性 | Phono:RIAA偏差 ±0.2dB(30Hz~15kHz) AUX、Tuner、Tape PB:10Hz~90kHz +0 -1dB |
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トーンコントロール | 1.5dBステップスイッチ式
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フィルター | Low:15Hz(12dB/oct)、30Hz(18dB/oct) High:12kHz(12dB/oct)、8kHz(18dB/oct) |
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アッテネーター | 0、-15dB、-30dB | ||||
使用半導体 | トランジスタ:64個 ダイオード:36個 |
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外形寸法 | 幅468x高さ206x奥行342mm | ||||
重量 | 12.5kg |