Pioneer A-120D
¥82,000(1985年頃)
解説
デジタルソースの優れた特性を生かしつつ、音楽性豊かな再生を目指し、トライ・アングル ドライブ・システムとして開発されたプリメインアンプ。
アンプの理想の姿を追求し、電源部から見直しを図っています。
まず、パワーアンプ部のLchとRch用にそれぞれ大型パワートランスを搭載し、それぞれの出力段、電圧増幅段へパワーを供給しています。
さらに、片chあたり16,400μFの大容量電源コンデンサーの採用や、パワートランジスタを片chあたり2個並列接続し、パラレルプッシュプルとするなど、徹底したパワー部の強化を行っています。
また、電源トランスだけでなくコンストラクション自体もモノラル構成を採用し、パワーアンプ部は電源トランスや整流回路、電源コンデンサーをはじめ各部品や配線、放熱器のレイアウトに至るまでモノラル構成に徹しています。これにより、相互干渉を抑えて高セパレーションを達成しています。
トーンコントロールをジャンプするラインストレート回路などを採用しています。
ノンスイッチング・サーキットをさらに改良した、ノンスイッチング・サーキットTypeIIを搭載しています。
アイドル電流を瞬時安定化し、サーマル歪を大幅に提言しています。
また、入力信号と出力信号の差を検出・補正することによって、出力段の非直線歪も1/30に向上しています。
MCヘッドアンプを搭載しています。
各パーツ類にも厳選したものを使用しており、コンデンサー、抵抗をはじめ主要配線材と極太電源コードには無酸素銅線を採用しています。
また、アースポイントを電源系と信号系に分けるなど、音質最優先の思想を貫いています。
さらに、スピーカーターミナルには安定電流供給が行える大型の万力タイプを採用しており、各ピンジャックも非磁性の錫メッキ処理がされています。
5つの入力端子と、2系統のテープ端子を備えています。
特にCDポジションはメインソースとして回路上も最短配線とするなど高純度ソースを生かす設計となっています。
写真のサイドウッドは別売りでした。。
機種の定格
型式 | ノンスイッチング・プリメインアンプ | ||||
実効出力 |
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高調波歪率(20Hz~20kHz) | 0.003%(実効出力時) | ||||
混変調歪率(50Hz:7kHz=4:1) | 0.003%(20Hz~20kHz、100W、8Ω) | ||||
出力帯域幅 | 5Hz~55kHz(IHF、両ch駆動、THD0.01%) | ||||
出力端子 | Speaker(4Ω~16Ω):A、B、A+B Tape Rec1、2:150mV |
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ダンピングファクター | 100(20Hz~20kHz、8Ω) | ||||
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/50kΩ Phono MC:0.2mV/100Ω CD、Tuner、AUX、Tape Play1、2:150mV/30kΩ |
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Phono最大許容入力(1kHz、THD0.003%) | MM:200mV MC:15mV |
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周波数特性 | Phono MM:20Hz~20kHz ±0.2dB CD、Tuner、AUX、Tape Play:2Hz~100kHz +0 -3dB |
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SN比 (IHF、Aネットワーク、ショートサーキット) |
Phono MM:88dB Phono MC:70dB CD、Tuner、AUX、Tape Play:110dB |
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ステレオセパレーション | 88dB(10kHz) | ||||
トーンコントロール | Bass:±8dB(100Hz) Treble:±8dB(10kHz) |
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フィルター | Low:15Hz、6dB/oct. | ||||
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz | ||||
消費電力(電気用品取締法) | 300W | ||||
外形寸法 | 幅420x高さ151x奥行427mm | ||||
重量 | 14.2kg | ||||
別売 | サイドウッド JA-A120(¥4,000) |