オーディオの足跡

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A-09の画像
 解説 

パイオニアの技術者が"プリメインアンプという一定の条件の中で、私達の意志を最大限に表現するとしたら"というアイデアを6年間も暖め続け、"まっすぐな音"のためにシンプルな回路デザインを採用し、さらにExclusive C7などの思想や技術など、持てる技術の全てを組み込んで誕生した最高級プリメインアンプ。

左右対称ツインモノラル構造を採用しています。
中央の電源部を中心に、左右に大電流回路のパワーブロックと後方中央に小信号系の入力ブロックをまとめたシールドボックスを配置し、左右チャンネル回路を独立構成とした対称構造により優れたセパレーションを獲得しています。
また、左右信号経路長の長さやパーツ類の構成だけでなく、素子や回路の動作に影響する本体内の温度や磁界分布、振動などの環境までも均一化し、左右の電気的、機械的な特性誤差の発生も抑え込んでいます。

二つのアンプを直結して優れたバランスとコンパクトさが得られるプリメインアンプのメリットはそのままに、電圧増幅と電流増幅という役割の異なる回路をそれぞれ適正に動作させるというセパレートアンプの目的を達成するため、プリ・パワーアイソレート構造を採用しています。
ボリュームを含むプリアンプ回路(入力端子から電圧増幅段)を非磁性のアルミニウムボックスでシールドし、さらにこのボックスは制振ゴムを介してシャーシで支持するフローティング構造を採用しており、電源部も整流回路からプリ部とパワー部を独立構成として、徹底した分離化を実現しています。
これにより、デリケートな入力信号がパワー部からの回路干渉や電源部の変動、振動による音質劣化をおこさないように電気的にも物理的にもアイソレート化し、セット内セパレートアンプとも呼べる構造となっています。

信号経路を可能な限り短くするダイレクトコンストラクションをさらに発展させたアドバンスト・ダイレクトコンストラクションを搭載しています。
入力端子直後で信号切り替えリレーとボリュームユニットをフロントパネルからコントロールし、入力ブロックは後方に配置しています。さらに、パワーブロックの16個のパワートランジスタもまとめて後方に配置したことにより、一層の最短化を実現しています。
信号は入力ブロックから、ダイレクトにパワーアンプへ導かれ、アンプ後方で一括処理されており、ノイズ源となりやすかったプリ・パワー間とパワー・スピーカー端子間の経路の大幅な短縮化を達成しています。
また、入力回路内も入力端子直後に信号切り替えリレーを配置しており、各ソース間でのクロストークを大きく改善し、さらにリレーと同一基板上にマウントされたバッファーアンプが低インピーダンスドライブすることで、回路の低インピーダンス化による優れたチャンネルセパレーションを実現しています。

パワーアンプ部は純A級動作させており、パイオニアが培ってきた独自のスーパーリニアサーキットを大電流の最終段まで拡大することで、終段無帰還構成にも関わらず0.05%の低歪を達成し、さらに200という高いダンピングファクターを実現しています。

シャーシには、新たに開発した高精度一体成型サイレントシャーシを採用しています。
徹底した研究により、耐ねじれ特性や耐衝撃特性に優れた、経年変化にも強い特殊樹脂素材を開発し、確実に本体を支えると同時に、各ブロックにマッチした形状で、内部や外部振動を効率よく分散・吸収しています。
非磁性のため、電磁誘導ノイズや磁気歪を大幅に抑制しています。

電源部には、ピュアAクラスアンプように開発した低フラックスノイズのスタック型電解コンデンサを採用し、また低磁束密度で、充分な容量と優れたレギュレーション特性を持つ電源トランスを採用し、フラックスノイズを低く抑えています。

ボリュームには、Exclusive C7に採用したものと同一の基本構造を持つ、ハンドメイドのアッテネータータイプを採用しています。
1ステップずつを厳選したカーボン抵抗と高精度接点で構成しており、一般的な摺動抵抗で音量を変化させるものと異なり、温度や湿度などによる影響が少なく、接触抵抗による音質変化や左右のレベル差を排除し、安定したコントロールを可能にしています。

音質最優先の設計を貫くため、トーンコントロールやバランス、ラウドネスなどの付属機能をあえて割愛し、スピーカー出力も1系統としています。これにより回路やスイッチ類による微妙な影響を抑えるとともに、配線ステップの現象や信号経路の最短化を可能にしてます。
また、各入力ソースのアース側も同時に切り替え、アース側からの接続機器間の信号干渉を排除するセパレートアース設計を採用しています。

Phonoイコライザーは1チップデュアルFET入力構成となっています。

入力端子は1系統のバランス入力を搭載しており、全ての端子に信頼性の高い金メッキ端子を採用しています。
また、スピーカーターミナルは大型万力タイプを採用しています。

電源トランス直下から引き出す事で、外部雑音の影響を抑えた大容量極太タイプOFC電源コードを採用しています。

高級タイプのアルミ無垢削り出しロータリーノブや、厳選した抵抗、コンデンサーを採用しています。

パワートランジスタを集中配置したことで、発生した熱を吸収させる部分と効果的に拡散させる部分を振り分け、ヒートシンクの位置や形状と空気の流れる経路に配慮がされた、新しい放熱構造を採用しています。
また、アルミ製ヒートシンクには、フィンの長さを変えて共振を抑えるニュータイプを採用しています。

機種の定格
型式 ステレオプリメインアンプ
定格出力(両ch駆動) 35W+35W(8Ω、20Hz~20kHz、0.05%)
70W+70W(4Ω)
ダンピングファクター(8Ω) 150(20Hz~20kHz)
200(1kHz)
入力感度/インピーダンス Phono MM:2.5mV/50kΩ
CD、Tuner、Line、Tape:150mV/50kΩ
Balance:150mV/600Ω
Phono最大許容入力 MM:150mV(1kHz、0.05%)
出力レベル/インピーダンス Tape Rec:150mV/1kΩ
周波数特性 Phono MM:20Hz~20kHz ±0.2dB
CD、Tuner、Line、Tape:1Hz~150kHz +0 -3dB
S/N(IHF、Aネットワーク、
ショートサーキット)
Phono MM:87dB
CD、Tuner、Line、Tape:109dB
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力(電気用品取締法) 220W
外形寸法 幅440x高さ198x奥行480mm
重量 28.8kg