
PHILIPS LHH800R
¥450,000(1993年11月発売)
解説
インテグレーテッドCDプレイヤーの最高峰を目指して開発されたCDプレイヤー。
CDプレイヤーで高速性、ダイナミックレンジの広さを最も要求されるI/V(電流/電圧)アンプ部に着目し、DAC7内のオペアンプを排除し、広帯域、ハイスルーレート(200V/μs)のディスクリートアンプを搭載しています。
これにより立ち上がる音のクオリティや正確な時間表現を向上させています。
従来のトランスや反転アンプを用いず、DACの段階からホットとコールドを完全に揃えたバランス出力(正相出力、逆相出力)を装備しています。
D/A変換部にはビットストリーム方式のD/AコンバーターDAC7を搭載しています。
LHH800Rではフィリップス独自のICの特性を限界まで引き出すため、あえてシンプル&ストレートなシングルディファレンシャル仕様としています。
また、D/Aコンバーターの後段の差動アンプ部についてもオペアンプを追放し、シンプルかつ低NFBのディスクリート構成とする事で、優れた位相特性、広帯域、ハイスルーレート、高い瞬間電流供給能力(200V/μs)を実現しています。
電源部にはアナログ用とデジタル用の電源トランスを独立させた2トランス構成としています。
さらに表示部などを含む各ステージを独立給電方式とする事で電源によるノイズの回り込みを低減しています。
アナログ部とDAC部の電源には無帰還ハイスピード電源を採用しています。
この方式では、それ自体が高帰還アンプである従来の三端子レギュレーターICを排除し、無帰還型とする事で広いダイナミックレンジとハイスピード化を図っています。
アナログローパスフィルターにはシンプルなトータル3次のCRタイプを採用しています。
シャーシにはアルミダイキャストシャーシを採用しています。
脚部にはガタツキの無い3本脚を採用しています。
このインシュレーターは点接地と面接地が選択できる構造となっています。また、転倒防止用の予備脚も装備しています。
完全一体型の削り出しRCAピンジャックを採用しています。
また、絶縁材には接点保持に威力あるテフロンを採用しています。
フロントサイドはウッドと金属をサンドイッチにした独自のデザインとなっています。
ジョグダイヤルを装備したワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
周波数特性 | 20Hz~20kHz ±0.5dB |
ダイナミックレンジ | 96dB以上 |
S/N比 | 100dB以上 |
チャンネルセパレーション | 96dB以上(1kHz) |
高調波歪率(1kHz) | 0.005%以下(1kHz) |
アナログ出力 | アンバランス:2.5Vrms バランス:5.0Vrms |
デジタル出力 | ピンジャック:0.5Vp-p/75Ω 光出力(角型光コネクター):-19dBm |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 約22W |
最大外形寸法 | 幅474.5x高さ143x奥行359mm |
重量 | 約18.5kg |
付属 | リモコン(RC800R LHH) 単3乾電池(SUM-3)x2 アナログ信号接続ケーブル(RCAピンコード) デジタル信号接続ケーブル(RCAピンコード) |