ONKYO FRX-20
¥17,800(1台、1976年頃)
解説
特殊成型2層ウレタンエッジやエリプティカルコーンなどの技術を投入した20cmコーン型フルレンジユニット。
振動板には新開発の特殊エリプティカルコーンを採用しています。
この振動板では、大口径フルレンジで最も問題となる中高域のピークやディップを抑えるため、コンピュターを用いて計算した複合曲線を採用しています。エッジ部と中心部は真円形ですが、縦方向と横方向とで曲率が異なり、途中の断面では楕円となるよう成型されています。これにより中心部から外周へとコーンの剛性に変化を持たせることで高域で生じる分割振動のモードを分散させて打ち消し合っています。
厳選された材料と相まって、40Hzから9kHzまでの主要帯域でフラットな特性を実現しています。
コーン中心部のキャップにはカーボン繊維を高比重で配合したドームを採用しており、9kHz以上の帯域を受け持つラジエーターとしています。
このラジエーターは混合比率80%以上の2枚のカーボン繊維板の間に極薄いプラスチックフィルムを挟んでドーム状に成型しており、パルプ分の多い混抄コーンと比べて大きい剛性(ジュラルミンの20倍以上)と、プラスチックフィルム使用による優れた内部損失を得ています。
これにより優れた高域レスポンスと過渡特性を実現しています。
エッジ部には特殊成型2層ウレタンエッジを採用しています。
上層にはエステル系単独気泡型、下層にはエーテル系連続気泡型の物性の異なる2種のウレタンフォームを3:5の比率で貼り合わせた上、コーン側からフレーム側へと徐々に密度が低くなるような特殊形状に成型しています。
これにより大新婦じの激しいコーンの動きにもリニアな追従性を発揮し、非直線歪の発生を抑えると共にフラットな特性を実現しています。
磁気回路には55φx35mmの大型アルニコマグネットと、厚さ10mm以上の磁気抵抗の低い丸ヨークを使用しています。
センターポールには銅キャップをつけ、中高域での歪の低減とインピーダンス上昇の防止を図っています。さらにトッププレートは内側で厚みを少なくすることで磁束密度の向上と磁束分布の対称化を図っています。
機種の定格
型式 | 20cmコーン型フルレンジスピーカー |
インピーダンス | 8Ω |
最低共振周波数 | 45Hz |
出力音圧レベル | 93dB/W/m |
周波数特性 | fo~18kHz |
最大入力 | 40W |
ボイスコイル直径 | 50φmm |
磁束密度 | 11,000gauss |
マグネット寸法 | 55φmmx35mm |
マグネット重量 | 611gr |
Qo | 0.45 |
Mo | 10.5g |
外形寸法 | 直径232x奥行118.5mm |
重量 | 4.0kg |
密閉型
バスレフ型
バックロードホーン型
QL(QuartLam)型