ONKYO Integra T-437
¥69,800(1983年発売)
解説
オンキョー独自のダイナミックFM帰還技術を開発・搭載したFM/AMチューナー。
ダイナミックFM帰還方式を搭載しています。
まず、局発部・IF回路・検波器を高密度化して基本性能を高めた上で、局発の安定化対策と併せてFM帰還技術を導入し、スピーカーからのアコースティックフィードバック(空気振動)の影響を遮断しています。
フロントエンド部は、RFブースターが2段切換となっており、用途に応じてON/OFF可能です。
OFFでは、入力トリプルチューン構成の後、デュアルゲートMOS FETx2個のバランス型ミキサーへ直接入るダイレクトミキサー方式を採用しています。また局発部はローノイズツインバリキャップx2のパラ使用で、チューンドバッファによってバランス型ミキサーをドライブするという構成とすることで、高度な妨害排除能力を実現してます。
また、ONポジションでは、MOS FETx2をパラレル構成で使ったRFブースターアンプが、入力シングル同調の後へ入ります。
IF部は、受信エリアや条件の違いに応じてWide(低歪率)とNarrow(高選択度)が選べます。
通常はWideポジションで低歪な受信を行い、特殊な条件でノイズ等が耳につく場合はNarrowポジションを選ぶなど、使い分けが行えます。
ダイナミックFM帰還の低歪率効果を高めるため、PLLデコーダーを開発し、搭載しています。
ステレオ復調部にはPLL ICを搭載しています。
また、パイロットキャンセラーやエアチェック・キャリブレーター、オートマチック・ノイズリダクション、FM8局/AM8局プリセットメモリーなどを搭載しています。
インテグラRSシリーズに採用されたスーパーターボ方式を搭載しています。
AM部は4素子ラダー型フィルターを採用しています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー | ||||||
<FMチューナー部> | |||||||
受信周波数 | 76MHz~90MHz | ||||||
実用感度(75Ω/IHF) | Boost ON:0.9μV/10.3dBf Boost OFF:3μV/20.8dBf |
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S/N50dB感度(75Ω/IHF) | Boost ON:1.75μV/16.1dBf | ||||||
相互変調妨害比(±1MHz/±2.5MHz) | Boost ON:90dB/92dB Boost OFF:108dB/115dB |
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イメージ妨害比(83MHz) | Boost ON:95dB Boost OFF:95dB |
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IF妨害比(83MHz) | Boost ON:105dB Boost OFF:105dB |
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スプリアス妨害比 | Boost ON:105dB Boost OFF:105dB |
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2信号選択度(±400kHz離調) | Wide:50dB Narrow:85dB |
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歪率 |
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ステレオセパレーション |
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AM抑圧比 | Wide:65dB Narrow:55dB |
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キャプチャーレシオ | Wide:1.0dB Narrow:2.0dB |
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SN比 | mono:98dB stereo:89dB |
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周波数特性 | 20Hz~15kHz +0.2 -0.5dB | ||||||
キャリアリーク | -65dB | ||||||
アンテナインピーダンス | 75Ω | ||||||
出力電圧/インピーダンス | 500mV/900Ω | ||||||
<AMチューナー部> | |||||||
実用感度 | 200μV/m(ループアンテナ) | ||||||
イメージ妨害比 | 40dB(1MHz) | ||||||
IF妨害比 | 57dB(1MHz) | ||||||
2信号選択度 | 35dB | ||||||
S/N比 | 55dB | ||||||
歪率 | 0.2% | ||||||
出力電圧 | 150mV | ||||||
<総合> | |||||||
消費電力(電気用品取締法規格) | 21W | ||||||
外形寸法 | 幅435x高さ77x奥行373mm | ||||||
重量 | 4.8kg |