ONKYO Torino#5 ST-5
¥110,000(1セット、1989年2月発売)
解説
サテライトユニットを限界まで小さくし、点音源に近づけながら、低音域は1つのウーファーユニットで受け持たせるという新しい発想による3D(スリーディメンション)方式のスピーカーシステム。
サテライトユニットには、8cmのコーン型スピーカーを採用しています。
家庭での小音量で使う事を前提としており、小型化、軽量化が可能なショートボイスコイルを採用しています。これによりボイスコイル自身の磁気ループによる干渉が少なく、第2次高調波歪を抑える事に成功しています。
さらに第3次高調波の低減をするために銅キャップを採用しています。
ユニットの振動板は自然界の中で最も結晶化度の高いホヤのセルロース(繊維)をコーン紙に混抄することにより、軽量と剛性、気密、内部ロスを得ています。また、コーン紙の表面には、特殊コーティングを施すことにより、湿度によって音質が変化するのを防止しています。
さらにエッジには人口皮革エッジを採用しています。
フレームには高ロス、高剛性のエンプラ樹脂フレームを採用しています。
マグネットにはネオジウムマグネットを採用しています。
サテライトユニットの周波数特性をコントロールすることによって、サテライトだけの単独使用でも高性能を発揮します。
3D使用時はウーファー部にネットワークを設けています。
低域には16cmのコーン型ウーファーを採用しています。
北極圏に近い高緯度で産出された木材パルプに、結晶化度の高い植物セルロース(MFC)を精製して混抄しています。
この2種類のセルロースの一体化による紙層ネットワーク形成の結果、軽量と剛性、気密、内部ロスを実現しています。
さらに、ウーファーユニットの磁気回路の後部に鉛のアコースティック・スタビライザーを設置しており、振動板が動く時に発生する反作用の影響を排除しています。
ウーファー部の設置場所や音楽の種類によって、低音域の音量レベルが調整できるボリュームを搭載した、25Wのミキシングアンプを搭載しています。
サテライトスピーカーは、入力インピーダンス4Ω、最大入力40Wのフルレンジスピーカーとしても利用可能です。
太いスピーカーケーブルにも対応するため、大型24K金メッキスピーカーターミナルを採用しています。
エンクロージャーは、天然木の中でも音響的に響きが美しい桜無垢材を使い、ピアノフィニッシュ仕上げとなっています。
デスクトップやベッドサイドで使うことも考慮し、ユニット本体部と同じ桜の無垢材を使用したベーススタンドが付属し、
さらにアクセサリーとして+/−ドライバーを内蔵したハンマータイプのペーパーウェイトが付属しています。
機種の定格
型式 | 3Dサテライト・スピーカーシステム |
再生周波数帯域 | 50Hz~20000Hz |
クロスオーバー周波数 | 200Hz |
<サテライト部> | |
型式 | 1ウェイ・1スピーカー・密閉方式 |
使用ユニット | 中高域用:8cmコーン型x2 |
インピーダンス | 4Ω |
最大入力 | 40W |
外形寸法 | 幅91x高さ92x奥行110mm |
重量 | 0.75kg |
<ウーファー部> | |
型式 | アンプ内蔵・1ウェイ・1スピーカー・バスレフ方式 |
使用ユニット | 低域用:16cmコーン型 |
アンプ出力 | ウーファー用:25W(EIAJ) |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 20W |
外形寸法 | 幅280x高さ202x奥行278mm |
重量 | 9.5kg |
付属 | 桜無垢材ベーススタンド ドライバー内臓ハンマー型ペーパウエイト |