オーディオの足跡

PR:ONKYOの製品をヤフオク!で検索
PR:ヤフオク!で中古オーディオを検索

Scepter-F1の画像
 解説 

ノイズと聴感の相関関係や発生のメカニズムを理論解析とヒアリングで徹底的に検証し、オンキョーが持つ技術と感性を注ぎ込み、音場再生能力を高めたトールボーイ型スピーカー。

低域には20cmコーン型ウーファーを2個、中域には13cmコーン型スコーカーを搭載しています。
これらのユニットの振動板にはシルクOMFダイアフラムが採用されています。この振動板は、100%ピュアな超極細シルク繊維の不織布と不飽和ポリエステル樹脂をマトリクス構造にして成形することにより、振動板の振動によって発生した固有のエネルギーを繊維間や層間の摩擦で素早く熱エネルギーに変換しています。また、不飽和ポリエステルも内部ロスが大きく、剛性の高い素材を厳選して採用し、振動板トータルで軽量・高剛性・高内部ロスを実現しています。
また、振動板を支えるエッジやダンパーには、固有雑音の少ない素材を厳選し、実用音量での振動エネルギーロスが最小となる形状を選択しています。さらに、振動板とエッジの接合部分にも新開発Sライン・エッジを採用し、接合部をなめらかにすることで、伝搬波の反射を大幅に低減しています。

高域にはアルミマグネシウム合金振動板を用いた2.5cmハードドーム型トゥイーターを搭載しています。
金属の中では軽量で固有共振の少ないアルミマグネシウム合金を、高速振動が要求される振動板とボイスコイルに採用し、さらに両者を接着剤を介さない一体構造にすることで、応答特性を高めています。
また、振動板を保護する前面保護ネットには、音質の劣化を防ぐ非磁性体を使用するなど、細部にわたって音声情報を欠落させる諸要因を排除しています。

磁気回路には、磁束の対称性を高めるとともに交・直流磁界の干渉を防止する形状と構造を採用しています。
このM.D.C.T.(磁気歪低減技術)の採用により非直線歪や磁気歪、電流歪を極限まで低減することが可能になっています。

ネットワーク部は、各ユニットが受持つ音域ごとに基板を独立させ、分離レイアウトとすることで電磁誘導による相互干渉を抑えています。また、音声信号の基準となるグラウンドはS.G.L.(Steady Ground Level)型の1点集中回路を採用し、グラウンドライン内での電流の流れを防止しています。
さらに、ネットワーク素子にはドイツWIMA製フィルムコンデンサーなどの高品位パーツを、内部配線には振動の影響を受け難い制振布巻きケーブルを採用しています。

エンクロージャーは、形状を定在波が発生しにくい台形としたうえで、吸音材を使用せずに拡散材を用いてエネルギーを分散させるなど、定在波の発生そのものを防ぐ手法を採用しています。
また、素材にはMDF材を採用し、スピーカーユニットの振動の影響を受けるバッフルボードには42mm厚を確保しています。さらに構造的にも水平補強板3枚による4分割構造を採用することにより、高剛性化と共振の分散・低減を図っています。
スコーカー後部には他のユニットの背圧の影響を無くすため、5リットルのバックチャンバーを設けています。
外観は、チェリーウッド光沢塗装のツキ板仕上げとなっています。

スピーカーターミナルにはバナナプラグ対応金メッキ真鍮ターミナルを採用しており、ターミナルシャフトに直径6mmの穴を設けることで極太スピーカーケーブルへの対応を図っています。

機種の定格
方式 3ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式・トールボーイ型
防磁設計(EIAJ)
使用ユニット 低域用:20cmコーン型x2
中域用:13cmコーン型
高域用:2.5cmドーム型
定格インピーダンス
最大入力 200W
定格感度レベル 85dB/W/m
定格周波数範囲 25Hz~60kHz
クロスオーバー周波数 600Hz、3kHz
キャビネット内容積 73L
外形寸法 幅260x高さ1118x奥行444mm
(サランネット・ターミナル突起部含む)
重量 40.5kg
付属 コルク・インシュレーターx4