解説　

二重支持・内面駆動方式のドーム型ユニットを採用し、Scepter Eシリーズの技術を継承した3ウェイブックシェルフ型スピーカーシステム。

低域には25cmのコーン型ウーファーを搭載しています。
新開発の軽量コーンを採用すると共に、Scepter Group直系のエッジ部やダンパー部を採用することで、コンプライアンスを最大限に柔くとり、低fo化に成功しています。

中域と高域には内周駆動タイプの逆ドーム型振動板を採用しています。
この振動板では凹面を前面に配しボイスコイルを振動板の中ほどに取り付けた構造を採用しています。この構造によってローリング現象が抑えられ低域動作が安定しています。また、特に振動板自体が柔らかい場合に高域で起こりがちな分割振動による特性上の劣化もありません。
さらに、振動姿態をレーザーで観察して最も効率の良い駆動点を選択しているため、ホーン型に近い高能率を実現しています。

中域には5cm逆ドーム型スコーカーを搭載しています。
このユニットでは内周駆動・逆ドームに加えて二重支持方式が採用されており、エッジ部と内周部の2点で支持することで大振幅に対するレスポンス特性を改善しています。
また、Scepter Eシリーズでも採用された超硬質ジュラルミン箔振動板を採用しており、高域の伸びや過渡特性を改善しています。

高域には3.5cm逆ドーム型トゥイーターを搭載しています。
振動板にはスコーカーと同様に超硬質ジュラルミン箔ダイアフラムを採用しています。

各ユニットのボイスコイルボビンには熱伝導率が紙より高く、放熱性の良いアルミ箔を採用しています。
このため大入力時の温度上昇を防ぎ、高い合成によりボイスコイルから振動板への振動伝達特性も改善されるなど、許容入力過渡特性の改善に大きく寄与しています。

エンクロージャーには密閉方式を採用しています。

機種の定格

方式	3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型
使用ユニット	低域用:25cmコーン型 中域用:5cm逆ドーム型 高域用:3.5cm逆ドーム型
再生周波数帯域	30Hz～18kHz
最大入力	50W
定格入力	25W
インピーダンス	8Ω
出力音圧レベル	93dB/W/m
クロスオーバー周波数	700Hz、7kHz
レベルコントロール	中域及び高域用
内容積	39L
外形寸法	幅322x高さ578x奥行320mm
重量	15kg