ONKYO D-77
¥59,800(1台、1986年頃)
解説
全てにピュアネスを求める徹底した設計ポリシーで開発されたスピーカーシステム。
低域には31cmのコーン型ユニットを採用しています。
振動板には、他の素材との併用をせずに、純粋にカーボンファイバーのみでコーンを構成したピュア・クロスカーボン振動板を採用しています。
また磁気回路には、寸法φ140xφ75xφ17tmm、磁束密度11700gauss、総磁束155,000maxwellのマグネットを採用しています。
中域には、12cmのコーン型ユニットを採用しています。
振動板にはピュア・クロスカーボン振動板を使用しており、小口径なため、ウーファーのピュア・クロスカーボンに対し、単位面積で約2倍のカーボンファイバー量で編み上げた細密な2層構造としています。
さらに、高域共振解消技術を応用し、コーンの半頂角を部分的に25゜と55゜の2種類に変化させてピークを抑え、周波数特性をフラット化し、過渡応答を向上させています。
高域には2.5cmドーム型ユニットを採用しています。
振動板材料には、プラズマ法による表面硬化を行ったプラズマ・ナイトライデッドチタンを採用しています。
一般的なコーティング法とは違い、ナイトライド部と純チタン部との境界がないため、耐久性・信頼性に特に優れた性質を持っています。
さらに、過渡特性を向上させる高域共振解消技術を導入して、振動板形状の解析によって高域ピークをフラット化し、抜けの良い高域再生を可能にしています。
エンクロージャーは、特別に選定した高密度パーチクルボードを、前面バッフルと裏板には25mm、側板には20mmの厚さで使用し、さらに内部には十分な補強を施して重量級のキャビネットを実現しています。
音波の回折現象を抑制するために、両サイドに25mmのRをつけたラウンドバッフルを採用しており、さらに型番エンブレム、レベルコントローラーなどのバッフル面の突起を廃したり、バッフル面とサランネットとの間のスキを作って、反射の影響も排除しています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
使用ユニット | 低域用:31cmコーン型 中域用:10cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
再生周波数帯域 | 28Hz~45000Hz |
クロスオーバー周波数 | 500Hz、2500Hz |
最大入力 | 200W(EIAJ) |
インピーダンス | 6Ω |
出力音圧 | 91dB/W/m |
キャビネット内容積 | 57L |
外形寸法 | 幅380x高さ670x奥行348mm |
重量 | 26.5kg |