ONKYO D-312E
¥90,000(1台、2006年10月17日発売)
解説
D-302Eの上位モデルとして開発されたブックシェルフ型スピーカーシステム。
低域には16cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板には独自開発の振動板であるA-ONFモノコックを採用しています。これは高剛性で固有音が極めて少ないPENを天然繊維、アラミド繊維を3層構造にしたもので、センターキャップまで一体化することで剛性を飛躍的に向上させています。
この優れた振動板をドライブするため、通常は30cmクラスの大口径ユニットに採用される直径65mmのボイスコイルや、重量1090g/直径140mmの大型フェライトマグネットを搭載しています。
さらに、平均厚約6mmのアルミダイキャスト製フレームによる防振構造や、超極細繊維の人工皮革製エッジに不要な反射音を低減する形状を採用するなど、微小レベルに至るまでのノイズ除去を徹底して行っています。
高域には4cmリング型ツィーターを搭載しています。
振動板は外形40mm/内径30mmのリング型となっており、同軸上に配した直径35mmのボイスコイルで駆動する構造を採用しています。駆動ポイントから振動板の端までのスパンを最短とすることで振動板の分割振動を抑えられるため、ピストンモーション領域がほぼ20kHzに達するクリアな高域再生を実現しています。
また、振動板内側に新設計の削り出しアルミ製イコライザーを装着しており、独特な形状によって100kHzに及ぶ超高域までよりフラットな周波数特性を獲得しています。
さらに、振動板周辺での反射防止対策やフラッターエコーを発生させないバックチャンバー形状の採用など、徹底したノイズ除去対策を施しています。
ネットワーク回路はウーファーとツィーターの回路を分離するアイソレートワイヤリング方式を採用しており、ウーファーとツィーター領域の信号が互いに干渉するのを防いでいます。
また、コンデンサには音質面で信頼性の高いドイツWIMA社製のものを使用しています。さらに、それぞれのネットワークのグランドラインに電位差が生じない回路・実装技術を導入することで、微小な音声信号のマスキングを防止しています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。
バスレフダクトにはスリットダクトを採用しており、細長い矩形断面の採用によって不要な高次の雑音成分を減衰でき、空気の粘性抵抗に関しても有利なため、スピード感のある低音再生を実現しています。さらにキャビネットとダクト部を分離した構造にすることで互いの振動の影響を抑えています。
バッフル面には30mm、側面には18mmの厚さを採用しており、各ユニットを支えるだけでなくキャビネット共鳴をバランス良くコントロールしています。また、バッフル面の角にラウンドを持たせることで不要な音の回折を防止しています。
外観の仕上げはバッフル及び上面にはマットブラック仕上げが施されており、側面にはリアルウッド突き板仕上げが施されています。
スピーカー端子には真鍮削り出し金メッキ使用のバイワイヤリング型ターミナルを採用しています。
バイワイヤリング用のショートバーが付属しています。
別売りオプションとしてD-312Eに対応したスピーカースタンドがありました。
このスタンドはD-312Eをベースなしで設置できます。また、D-302E設置用ベースや着脱式スパイクが付属しています。
機種の定格
方式 | 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計(JEITA) |
使用ユニット | 低域用:16cmコーン型 高域用:4cmリング型 |
定格周波数範囲 | 34Hz~100kHz |
最大入力 | 200W |
インピーダンス | 4Ω |
出力音圧レベル | 83dB/W/m |
クロスオーバー周波数 | 2kHz |
内容積 | 15.2リットル |
最大外形寸法 | 幅236x高さ353x奥行346mm(サランネット、ターミナル突起部含む) |
重量 | 12.2kg |
付属 | バイワイヤリングターミナル用ショートバー |
別売:スピーカースタンド AS-1E(B)(1台、¥30,000) | |
最大外形寸法 | 幅287x高さ584x奥行425mm(スパイク未装着時) |
重量 | 7.2kg |