ONKYO TA-8X
¥79,800(1983年発売)
解説
ダイキャストマウント・リバースヘッドを採用したステレオカセットデッキ。
録音/再生ヘッドと消去ヘッドが一体になって反転するダイキャストマウント・リバースヘッドを開発・搭載しており、さらにバイアスやアジマスは両方向独立で均一化調整されており、電気的/機械的な音質差要因を排除しています。
マウント素材にはミクロンオーダーで仕上げた高硬度・精密亜鉛ダイキャストを採用しており、回転軸には特殊加工メタル合金を採用し、素早く、スムーズな反転性能を実現しています。
また、ヘッドの両側に、キャプスタン/ピンチローラーとテープガイドを装備したシンメトリカル構成でテープ走行を安定に保持しています。
テープエンドのリーダーテープをLEDセンサーで素早く検出し反転するクイック・リバースを採用しています。
LEDセンサーは検出が速く正確で、緑色系発光・透過式なため、透明度の低い着色リーダーテープ等に起因する誤動作をゼロに近づける事ができ、リバース用DCモーターの採用と相まって確実なリバースを可能にしています。
テープ走行部は、キャプスタン駆動用DCサーボモーターをはじめ、リール用、リバース/ヘッド用にも専用のハイトルクDCモーターを採用した3モーター・サイレントメカシステムで構成されています。
コンピューター制御システムの搭載と相まって、優れた走行性能とソフトタッチ・キー操作を実現しており、特に録音リバース時には正確なミューティング動作で、テープにまぎれこみやすい電気的クリックノイズを追放し、静かなリバースを達成しています。
ヘッドには磁気特性と耐磨耗性に優れたセンダストをギャップ部及びコア部に採用しており、特にコア部には2層ラミネート・ヘッドコアを搭載して優れた特性を得ています。
片面録音をするつもりが両面録音してしまったなどの録音ミスを防ぐため、テープ両面の録音可・不可を光で表示するタブモニターを搭載しています。
カセットのタブ(誤消去防止用ツメ)の有無を検知し、パネルに表示しています。
ドルビーCノイズリダクションシステムを搭載しています。
走行モードは3段切換ができ、録音モードは往復/片道、再生は5回エンドレス/フォワード→リバース/片道の3タイプが選べます。
曲のイントロ部分10秒再生と早送りを連続的に繰返すオートサーチを搭載しています。
録音中、レベル操作を行うことなく、自動的に5秒間の無録音スペースを作りポーズで大気するオートスペースレック・ミュートを搭載しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
ヘッド | 録再:センダストヘッド 消去:フェライトヘッド |
モーター | キャプスタン用:DCサーボモーター リール・コントロール用:DCモーターx2 |
ワウ・フラッター | 0.04%(W.R.M.S.) ±0.08%(W Peak、EIAJ) |
周波数特性 | Metal:20Hz~20kHz/30Hz~18kHz ±3dB High:20Hz~18kHz/30Hz~17kHz ±3dB Normal:20Hz~16kHz/30Hz~15kHz ±3dB |
SN比 | 60dB(メタルテープ、THD3%) 56dB(EIAJ) Dolby B on:10dB向上(5kHz) Dolby C on:20dB向上(1kHz) |
最小入力レベル/インピーダンス | 50mV/50kΩ |
基準出力/インピーダンス | 500mV(0dB)/50kΩ以上 |
消費電力 | 30W |
外形寸法 | 幅435x高さ112x奥行371mm |
重量 | 6.7kg |