ONKYO Integra C-729
¥120,000(1998年頃)
解説
CDの音楽情報を引き出すため、合理的なコンストラクションを採用したCDプレイヤー。
CD本来のサンプリング周波数である44.1kHzから、より容易に雑音低減が可能な52kHzへ変換するサンプリングレートコンバーターを搭載しています。これによりフィルター回路をシンプル化することができ、高音質化を図っています。
また、この方式は原理的にジッターの影響を回避することができ、変換精度の向上にも役立っています。
D/Aコンバーターには、シングルビット方式のDACの宿命ともいえる帯域内の雑音レベルを効果的に低減させるため、4次ノイズシェイパーを用いたシングルビットDACをL/R独立して2個用い、ディファレンシャル動作を行うことにより、歪の低減を図っています。
また、後段のアナログ部にはドイツのレーダーシュタイン社及びWIMA社製フィルムコンデンサー等の高品位パーツを用いています。
デジタルサーボシステムを搭載しており、ディスクをローディングする度に、偏心やソリなどによるエラー信号を検出してフィードバックし、読取り精度に関わる、トラッキング、フォーカス、それぞれのオフセット、ゲインが最適値になるよう自動的にコントロールし、読取りエラーを低減しています。
3ビーム・レーザー・ピックアップをドライブするメカニズムは、ハイスピードアクセスと高追随性を実現するため、オリジナルのリニアモーターメカを搭載しています。
従来困難だった磁気回路の制振性を高めるため、新たにラバーマグネットを採用しています。また、トレイはアルミダイキャスト製とし、制振性を高めるためマティロ塗装を施しています。
さらに、ピックアップから発生する電磁ノイズを効果的に遮断するため、メカ全体を鋼製ケースで厳重にシールドしています。
電源部にはインテグラシリーズのプリメインアンプで使用されたダブルコアレーザートランスを搭載しており、有害な磁気漏れを低減しています。また、オーディオ回路用の平滑コンデンサーには、10,000μFx2のブルーコンデンサーを投入しています。
さらに、定電圧回路はアナログ系は2ステージ、DAC系は3ステージ構成とし、電源の安定度を高めています。
2系統のアナログ出力端子を搭載しており、固定出力端子には削り出しピンジャックを採用しています。
また、フロントのスイッチでON/OFF可能な2系統のデジタル出力を搭載しています。
表示のON/OFFも可能な4モードディスプレイ表示切換機能を搭載しています。
タイムエディット機能や20曲メモリー選曲、20曲ランダムカレンダー、全曲リピート/A-B間リピートなどの機能を搭載しています。
デュポンコーリアン製のインシュレーターを採用しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
周波数特性 | 5Hz~20kHz |
高調波歪率 | 0.0025%以下 |
ダイナミックレンジ | 100dB以上 |
SN比 | 110dB以上 |
チャンネルセパレーション | 100dB以上 |
ワウ・フラッター | 測定限界以下 |
出力レベル | 2Vrms |
ピックアップ | 3ビーム方式半導体レーザーピックアップ |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力(電気用品取締法) | 26W |
外形寸法 | 幅445x高さ131x奥行365mm |
重量 | 10.2kg |
付属 | リモコン |