ONKYO Integra C-700
¥138,000(1985年頃)
解説
光ファイバーケーブルによる光伝送方式を採用し、デジタルとアナログの完全分離を図ったCDプレイヤー。
デジタル回路終段であるデジタルフィルター出力とD/Aコンバーターとの間を、光ファイバーで結合する光伝送方式を採用しています。これにより、信号ライン/アースラインの両方でデジタル/アナログ間を完全に分離しており、クロック信号、回転系/光学系のサーボやディスプレイ表示などのパルス成分を持ったデジタル信号によるアナログ回路への悪影響を抑えています。
デジタル/アナログ間の光ファイバーによる伝送は、16ビットのデジタル信号をシリアル変換して、L/Rクロック、ワードクロック、ビットクロック、データ信号の4系統の信号と、システムコントロールのマイクロコンピュータとオーディオ回路を結んでいるディエンファシスとオーディオミューティング信号の2つに加え、合計で16系統の光信号が出力されています。
44.1kHzのサンプリング周波数を中心とする超高域成分(24.1kHz~64.1kHz)を、オーディオ信号に影響を与えずにシャープにカットするため、2倍オーバーサンプリング・デジタルフィルターを搭載しています。
また、アナログフィルターには7次のアクティブ・ローパスフィルターを搭載しています。
ピットを正確に安定に捉えるため、レーザーピックアップやピックアップ駆動用モーター、ディスク回転用モーター等の機構部品は、アウトサートシャーシによる一体構造を採用しています。
さらに、このヘッドブロックをメインシャーシから浮かせた防振構造とすることで、外部からの振動や衝撃の影響を受け難くし、トレース能力を向上させています。
電源部では、電源トランスの巻線をアナログとデジタルで別巻線とし、さらに巻線間をシールドするうことによって相互干渉を抑えてます。
さらに、アナログ電源にはデルタターボ回路を付加し、トランスから発生する変調雑音を抑え、クオリティの向上を図っています。
D/Aコンバーター以後のアナログ回路にはONKYO独自のスーパーサーボ方式を採用しています。
D/Aコンバーターにスーパーサーボ回路でフィードバックすることにより、D/Aコンバーター等から発生する歪や雑音成分など不要な超低域成分をカットするとともに、信号経路の大容量コンデンサを除去しています。
最大16曲までのメモリー演奏や正逆方向へのジャンプ選曲機能、2スピード早送り、早戻し機能、キュー・レビュー機能、インデックスサーチ機能、全曲/ブロックリピート機能、ポーズ機能などを搭載しています。
ボリューム付ヘッドホン出力を搭載しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
標本化周波数 | 44.1kHz |
複合化ビット数 | 16ビット直線 |
周波数特性 | 2Hz~20kHz ±0.5dB |
高調波歪率 | 0.003%以下(1kHz) |
ダイナミックレンジ | 96dB以上 |
SN比 | 96dB以上 |
クロストーク | 93dB以上(1kHz) |
ワウフラッター | 測定限界以下(水晶精度) |
出力レベル | 2Vrms |
モーター | DCサーボモーターx2 DCモーターx1 |
消費電力 | 29W |
外形寸法 | 幅435x高さ102x奥行350mm |
重量 | 6kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RC-50 |