オーディオの足跡

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Integra C-2001の画像
 解説 

コンパクトディスク本来のダイナミズムの極限を目指して開発されたCDプレイヤー。

D/A変換部には光駆動方式D/Aコンバーターを採用しており、電磁波吸収体を配合した特殊樹脂材料でパッケージし、中にジルコンサンドを充填してハイブリッドIC化しています。これによりパーツの鳴きを抑え、外来の電磁波ノイズの影響を抑えています。

D/Aコンバーターは光駆動による高精度化と同時に、リアル18ビット方式の採用によってダイナミックレンジの拡大とリニアリティの向上を図っています。これにより半導体ノイズ等によるマスキングによって失われていた下位ビットを取り戻し、優れたダイナミックレンジとSN比を獲得しています。
また、左右独立構成とすることで位相差を抑えています。

デジタルフィルターには18ビット・4倍オーバーサンプリングデジタルフィルターを採用しており、アナログフィルターにはオペアンプによるディスクリート構成・5次GIC型アナログフィルターを採用しています。

デジタルブロックとアナログブロック間の伝送に、5本の光ファイバーを用いた光伝送方式を採用しており、電気的に切断しながら、光のスイッチング信号で音楽情報のみを伝送しています。
さらに、電源部の徹底的な分離を行い、デジタル/アナログそれぞれに専用の大型電源トランスと低インピーダンスのツインロールケミコンを配するとともに、アナログ回路用電源ブロックとデジタル回路用電源ブロック間にシールド板を設けて独立レイアウトとし、電源ラインから侵入する高周波帯域のデジタルノイズも遮断しています。
また、電磁波による妨害も遮断するため、デジタル回路部はアルミ材で完全にケーシングし、アナログ回路部はアルミケースと電磁波吸収材による2重シールドを行っています。

高剛性・高質量で振動解消効果に優れたハイカーボンスティール・リジッドシャーシを採用し、ベースの上にピックアップメカニズムと全ての回路を固定しています。これにより外部からの振動を遮断するだけでなく、ディスク用モーターや電源トランスなどの内部部品の振動も吸収し、システムの完成度を高めています。
ハイカーボンスティールは、金属としては異例の大きな制振能力を持った合金で、組成は片状結晶が重なった構造をしており、振動エネルギーを熱エネルギーに変換して吸収するという特性を持っています。

ピックアップブロックには合計4個のモーターを使用したメカニズムを採用しています。その中でもピックアップ駆動用にはハイスピードアクセス・リニアモーターを搭載し、高速で滑らかなアクセス動作を実現しています。

ジッター成分を取り除いてデジタル信号を出力するラッチ度デジタルアウトプット回路を採用した、光/同軸デジタル出力端子を搭載しています。また、アナログ出力は固定と可変の2系統出力を搭載しています。

曲の内容をサーチするFF/FR(早送り/戻し)機能を一つに集中し、大径ノブを持つシャトルサーチで前後どちらでも希望するポジションへの移動ができます。サーチスピードはノブの角度で自由自在にコントロール可能です。

タイムサーチ機能を搭載しています。

CDソースの絶対位相を実現するアブソリュート・フェイズスイッチを搭載しています。

機種の定格
型式 CDプレイヤー
複合化ビット数 18ビット直線
標本化周波数 176.4kHz(4倍オーバーサンプリング)
周波数特性 2Hz~20kHz
高調波歪率 0.0015%
ダイナミックレンジ 103dB
SN比 110dB
クロストーク 103dB(1kHz)
出力レベル(アナログ) 2Vrms(固定、可変)
出力レベル(デジタル) 同軸:0.5Vp-p
光:-18dBm
外形寸法 幅477x高さ142x奥行427mm
重量 27kg
付属 ワイヤレスリモコン RC-112C