ONKYO CP-80M
¥68,000(1974年頃)
解説
DCサーボモーターによるダイレクトドライブ方式のレコードプレイヤー。
全構成パーツのベストマッチングを図ることで、構成パーツによる複雑な相互関係を究明し、特性の改善を図っています。
駆動部には8極24スロットDCサーボモーターを用いたダイレクトドライブ方式を採用しています。
モーターがターンテーブルを直接駆動することで、伝達機構に起因する回転ムラや雑音、特性劣化を押さえ、さらにサーボ回路によって回転数を制御しています。
モーターボードにはアルミダイキャストフレームを採用し、安定度を高めています。
回転速度を±2%で微調整できます。また、ターンテーブルエッジのストロボスコープにより正確な回転数を監視できます。
ターンテーブルには、重量1.6kg、最大径31cm、慣性質量230kg・cm2と、サーボモーターとのベストマッチングの値を持つターンテーブルを採用しています。
このターンテーブルは1点1点ダイナミックバランスをとって質量分布ムラを無くした高精度仕上げで、優れた回転精度を得ています。
トーンアームには、軸受部の重量部分に特殊テフロン加工を施したジンバルサポートによる直径9mmφのパイプアームを採用しており、感度・安定度を向上させています。
また、マグネット反発式によるアンチスケーティング機構や、接触不良を抑えた金メッキ処理の4Pコネクタなどの機能を搭載しています。
カートリッジにはMM型カートリッジであるエンパイア909/EXを搭載しています。
外部振動やスピーカーからの音圧、内部振動による悪影響を防ぐため、キャビネットとインシュレーターの材質・形状を吟味して採用しており、周波数全域にわたって分布する振動に強い設計がされています。
4ch再生に備えた低容量35pF/mの接続コードやフリーストップ式のダストカバー、オーバーハングゲージを搭載しています。
機種の定格
型式 | ダイレクトドライブプレイヤー |
<ターンテーブル部> | |
ターンテーブル | 31cmアルミダイキャスト、重量1.6kg 有効径30cm、慣性質量230kg・cm2 |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
モーター | 8極24スロットDCサーボモーター |
回転数 | 33・1/3、45rpm(±2%微調整可能) |
ワウフラッター | 0.06%以下 |
S/N比 | 55dB以上 |
<トーンアーム部> | |
トーンアーム | スタティックバランスS字型パイプアーム |
有効長 | 237mm |
オーバーハング | 15mm |
トラッキングエラー | ±1.5゜以内 |
<カートリッジ部> | |
カートリッジ | MM型カートリッジ(エンパイア909E/X) |
周波数特性 | 12Hz~25kHz |
出力電圧 | 5mV(1kHz) |
出力バランス | 1.5dB以内(1kHz) |
セパレーション | 25dB以上(1kHz) |
コンプライアンス | 10x10-6cm/dyne |
適正針圧 | 2.0g |
針先 | 0.4x0.7mil楕円ダイヤモンド針 |
交換針 | DN-30ST |
負荷インピーダンス | 50kΩ |
<総合> | |
付属機構 | パワー連動アームリフター ラテラルバランサー アンチスケーティングシステム |
消費電力 | 6W |
外形寸法 | 幅480x高さ180x奥行405mm |
重量 | 9.5kg |