
ONKYO C-733
¥60,000(2005年3月9日発売)
解説
最先端の技術を導入したINTEC275シリーズのCDプレイヤー。
クロック回路にスーパープリシジョン・クロック回路を搭載しています。
この回路は発振周波数偏差が常温で±1.5ppm(百万分の一)を誇る高精度の水晶発振器を基幹にしており、このクラスの一般的なCDプレイヤーに使用されている±50ppmの発振器に比べて10倍以上の高精度を実現しています。さらに、精度を極限まで高められるように向上出荷段階において1台ずつ人の手で綿密に調整を施しています。
このクロック回路によって時間軸での揺らぎを徹底的に排除し、描写力を向上させています。
デジタルノイズを除去する独自の技術であるVLSC(Vector Linear Shaping Circuitry)を搭載しています。
可聴帯域外にあるデジタルノイズが相乗することで可聴帯域内のノイズの発生原因となります。VLSCでは、このノイズを除去するために一般的なLPFによる処理ではなく、D/A変換直後の信号を基に新しくアナログ信号を生成する処理によってデジタルノイズを完全除去しています。
この回路はデジタルノイズ固有の「元信号に対して急激かつ上下対称波形で変動する」という性質に着目しており、ノイズ波形には一切応答しない「比較器」、「ベクトル発生器」、「積分器」による構成によってデジタルノイズを除去しています。
D/A変換部にはシーラスロジック社製の192kHz/24bitのD/Aコンバーターを採用しています。
このDACデバイスは可聴帯域外のノイズが極めて少ないという特長を持っており、オンキヨーの「楽器の倍音成分など微小な成分まで引き出す」というコンセプトと合致したため選択されたもので、聴感上のS/Nに優れたD/A変換を実現しています。
このデバイスはマルチビットDACと1ビットDAC双方の長所を兼ね備えたマルチビット・デルタシグマモジュレーターを採用しており、可聴帯域外のノイズを低く抑えています。
メカニズム部のローディングメカの各パーツの形状や構造を分析し、特に音質に有害な振動を発する箇所に対して効果的な制振対策を施す事でより鮮明な音を実現しています。
電源部では電源トランスの2次側巻線を、オーディオ系プラス側用、オーディオ系マイナス側用、表示管用、メカニズム駆動用、マイコン用とそれぞれ独立させており、表示管回路やマイコン回路、モーター等から発生するノイズの影響がオーディオ回路に及ばないよう配慮しています。
また、オーディオ回路を構成する各回路にも個別の独立した定電圧回路を搭載するマルチ・レギュレーター方式を採用しており、微細な信号を処理するオーディオ回路の相互干渉を抑えています。
リアパネルに装備したデジタル出力端子への配線にはダイレクト・デジタル・パス方式を採用しています。
この方式では高純度ケーブルを用いる事で電源部やデジタル回路から発生するノイズによる干渉を防いで信号のみを伝送するようにしています。また、筐体内に不要なノイズを輻射する事も防ぐことができ、よりクリアな音質に貢献しています。
シャーシには1.6mm厚の鋼板を採用しており、振動の影響を排除しています。
アナログ出力端子には金メッキ端子を採用しています。
単独で使用する際に使える単品リモコンが別売りオプションとして販売されました。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
再生可能ディスク | 音楽CD、CD-R |
周波数特性 | 5~20kHz |
全高調波歪率 | 0.003%(1kHz) |
ダイナミックレンジ | 96dB |
S/N比 | 110dB |
出力 | デジタル:-22.5dBm アナログ:2.0Vrms/470Ω |
接続端子 | デジタル出力端子:2系統(光) アナログ出力端子:1系統 |
許容動作温度 | 5℃~35℃ |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 12W(電気用品安全法) 0.9W(待機時) |
最大外形寸法 | 幅275x高さ103x奥行304mm |
重量 | 4.5kg |
付属 | 金メッキオーディオRCAピンケーブル(1m) RIケーブル(0.8m) |
別売 | ワイヤレスリモコン RC-289C(¥3,000) |